ドイツで外科医をしている 中桐と申します。
医療知識を一般向けに、「ロウソクの科学」のように語っていこうと思い、このRU-vidを作りました。
「ロウソクの科学」は皆さんご存じだと思うのですが、19世紀のイギリスの大科学者ファラデーの講演を口述筆記したものです。ファラデーは貧しい鍛冶屋の息子として生まれ、製本屋の丁稚として働きながら勉強をし、最終的にはロンドンの王立研究所の教授になった苦労人であり、現在でもファラデーの法則など科学に名を遺す大科学者です。そのファラデーが退職に際して、一般向けに科学を「ろうそく」を中心にして、燃焼とは何か、水とは何か、気体についてなど、分かりやすくクリスマスに講演をしました。ファラデーが始めたそのクリスマス講演は、現在でも続いています。
ファラデーになぞらえたのは、おこがましい限りですが、現在のコロナの流行に際して、「正しく病気を恐れる」ことが重要なのではないかと思いました。それには、基礎的な医学の知識や考え方が不可欠だと思います。
しかし僕が一方的に喋っても、すでに20年以上医者をやっている身としては、非医療者がどこまで医学知識を知っているかが分からなくなっています。そこで、非医療者代表としてYabbyさんをお招きして、説明をしていくという形をとりました。Yabbyさんには、メインの話が進まなくても、話を遮っても、わからないところは質問してもらう、というスタンスでどんどん質問してもらい、有機的に知識を届けられたらと思っています。