岡山市中心部を走る路面電車の旅をお届けします。実は日本一路線が短いこの電車。わずか４．７キロの間にギュッと詰まった見どころとは？
（中塚美緒アナウンサー）
「映画やドラマの世界で見るようなレトロな雰囲気ですね」
岡山市中心部を走る路面電車、岡山電気軌道。「おかでん」の愛称で親しまれ、１００年以上岡山の街を走り続けています。グッドデザイン賞を受賞した車両から、人気アニメ・チャギントンの車両まで、バラエティ豊かですが…
（中塚美緒アナウンサー）
「実は岡山市中心部を走る路面電車、日本一路線が短いんです」
全国約２０の都市で走る路面電車の路線のうち、一番短いのが岡山市の路面電車。その長さは…わずか４．７キロです。しかし、沿線には見どころが集結。ということで…日本一短い岡山の路面電車の旅、出発進行！
今回乗ったのは、温かみのある木に囲まれる車両「ＫＵＲＯ」。１９５３年に製造され、栃木県の東武日光軌道線で走っていましたが、路線の廃止に伴い岡山に譲渡された、歴史ある車両です。
（中塚美緒アナウンサー）
「出発してすぐ、一つ目の電停に岡山が誇る“あるグルメ”があるんです」
早速一つ目の電停「西川緑道公園」で下車。目的は…
（中塚美緒アナウンサー）
「西川緑道公園電停を降りて、歩いていくと…あっ、ありました！カツ丼野村です」
ご当地グルメの店として有名な味司・野村です。
（味司野村 野村好子代表取締役）
「お待たせしました。ドミグラスソースカツ丼です」
（中塚美緒アナウンサー）
「ありがとうございます。すごい。これはどういう丼？」
（味司野村 野村好子代表取締役）
「ご飯にゆでたキャベツを乗せて、揚げたてのカツを乗せて、たっぷりドミグラスソースをかけて、グリーンピースで彩っている」
実はここ、岡山が誇るデミカツ丼の発祥店！１９３１年に、初代店主が帝国ホテルのシェフから伝授されたデミグラスソースを使った丼を考案し、現在の４代目まで代々引き継いできた一子相伝の味です。
（中塚美緒アナウンサー）
「いただきます。カツ柔らかい！デミグラスソースがほんのり甘くてとっても濃厚。ごはんに合いますね」
（味司野村 野村好子代表取締役）
「海外の人も多いので、どう感じたか心配になるが、帰りに『おいしかった』と言ってくれるので一安心」
お腹が満たされたところで、再び路面電車に乗り向かったのは「西川緑道公園」から２つ先の電停「城下」です。岡山駅前からわずか９００メートルと街の中心部ですが、電停から少し歩くと…
（中塚美緒アナウンサー）
「見えました！岡山城です。岡山のシンボル岡山城が見えました」
カラスの黒になぞらえて“烏城”とも呼ばれる岡山城。２０２２年１１月大改修が行われ、壁が黒々と輝いています。天守にのぼると…
（中塚美緒アナウンサー）
「絶景ですよ！目の前に後楽園、そして奥に岡山の市街地が見えています。最高ですね。そして目の前に金のシャチホコがキラキラ輝いています。近くで見ると存在感がありますね。かっこいい」
そして内部も大幅にリニューアル！ポイントは歴史の体験です。
（岡山城 原田莉沙子学芸員）
「こちらは火縄銃。重さや長さ全て同じなので、当時の重さを感じてもらえたら」
（中塚美緒アナウンサー）
「結構重い。ワイヤーで吊り下げられているので、位置を固定できるけど手で持ってやるとふらつきます。定めるのが難しいですね」
（岡山城 原田莉沙子学芸員）
「しかも相手は動いているので、合わせて自分も動くのは相当大変」
（中塚美緒アナウンサー）
「昔の人はムキムキだったんですかね」
ほかにも、現代より体が小さかったという戦国時代の馬を体感したり、大名籠に乗りお姫様気分を味わったりと、歴史を肌で感じられる仕掛けが盛りだくさんです。
（中塚美緒アナウンサー）
「去年（２０２２年）１１月にリニューアルされて反応は？」
（岡山城 原田莉沙子学芸員）
「本当に多くの人に来ていただいて、新しくなった、きれいになっただけでなく、面白かったといってくれるのがうれしい」
（中塚美緒アナウンサー）
「たくさん展示があって体験できるのがいいですね」
（岡山城 原田莉沙子学芸員）
「岡山城のテーマは“歴史を伝える城、集う城”で、歴史は楽しいと思ってもらえる展示作りをしているので、そう言ってもらえるとすごくうれしい」
続いて路面電車で向かうのは…城下から４つ先の電停です。
（中塚美緒アナウンサー）
「路面電車は岡山市中心部の道の真ん中を走っています。窓の外を見ると現代的な建物が並んでいるが、車内がレトロなので不思議な感じがしますね」
ゆったりとした空気を楽しむこと約７分。
（車内アナウンス）
「次は中納言です」
（中塚美緒アナウンサー）
「（バスを）降りてすぐにありました。廣栄堂の本店です。楽しみ」
中納言の電停から徒歩５秒で到着したのは、岡山銘菓きびだんごで有名な老舗「廣栄堂」です。商品がズラリと並ぶなか、奥にはカフェが…。
（中塚美緒アナウンサー）
「きびだんご、調布もある。どれにしよう…。１日８食限定、ホットケーキ風どらやき？」
“ホットケーキ風どらやき”とは一体？銅板の上で生地を焼き…５枚重ねた上に乗せるのは、真庭市蒜山のジャージー牛乳で作られた大きなバター。岡山県産の希少なハチミツをふんだんにかけると…和菓子店ならでは、どら焼きの生地を使ったホットケーキの完成！和と洋の見事なコラボレーションです。
（中塚美緒アナウンサー）
「（試食して）幸せです！甘い！普通のホットケーキより、生地がやさしい甘さですね」
（廣榮堂中納言本店 山本聖子店長）
「生地にもハチミツを入れているので」
（中塚美緒アナウンサー）
「だからとろける甘さになっているんですね」
日本一短い４．７キロの路線で楽しんだ岡山市の路面電車の旅。気になる電停でふらっと降りて街歩き。おススメです。
17 окт 2024
