ロシアの超名門ボリショイバレエ学校。数多くの一流バレリーナを輩出してきました。その舞台で華麗に舞う1人の日本人の女性。
でも今は…愛知県碧南市の自宅リビングが稽古場です。梶川陽菜(かじかわはるな)さん18歳。ウクライナ侵攻を受けてロシアでのバレエ留学を中断し、3月5日に帰国しました。
(ロシアから帰国した梶川陽菜さん・18)
「とても悔しかったです。本当はボリショイ・バレエ学校を卒業したいと思っていたので」
5歳からバレエを始め、物心ついたころから将来の夢は「バレリーナ」。
おととし名古屋市で開かれた全国規模のコンクールで、念願だったロシア留学の切符を獲得。去年1月、現地での練習をスタートさせたところでした。
しかし…
3月24日、ロシアによるウクライナ侵攻が勃発。
(梶川陽菜さん)
「どうしてこんなことが起きてしまうんだろうって、悲しい気持ちになった」
帰国後、先が見通せない中でも、ロシアのバレエ学校のリモートレッスンを週6日こなしています。
現地の時間に合わせるため、深夜0時を過ぎることも。
梶川さんが住んでいたのは、モスクワの中心部近く。テレビや新聞でウクライナ侵攻は報じられず、何ら変わらない日常に、最初は戦争が起きているとは知らなかったといいます。
その後、ネットニュースや、日本にいる家族や友人から、身の安全を心配する声が多く寄せられたことで、初めてことの重大さに気づきました。しかし…周りのロシア人の反応は、意外なものだったといいます。
(梶川陽菜さん)
「皆さん口をそろえて『大丈夫よ、これは戦争ではないから』という反応しかなくて、本当にこれで大丈夫なのかなと」
ロシアにいる友人とは今でも連絡をとっていますが、SNSが規制されているため、特定のアプリでしかやりとりできません。
ロシアのバレエ学校に戻ることも、今の情勢を考えるとおそらく無理だろうと悔しさをにじませます。それでも…
(梶川陽菜さん)「夢は絶対に諦めないで、将来は必ず舞台の上で輝ける、誰かの憧れになれるバレリーナになりたい」
今後は、他の国への留学や、日本のバレエ団への入団など、すでに次の道を考えています。
ロシアのウクライナ侵攻はバレリーナの夢にも影響を及ぼしています。
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24 мар 2022