58年前、静岡市清水区(旧清水市)で一家4人が殺害された、いわゆる「袴田事件」の再審=やり直しの裁判で9月26日、袴田巖さんに無罪が言い渡されました。最大の争点「5点の衣類」をはじめ、判決の内容について分析します。
＜LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター＞
「元裁判官でえん罪事件に詳しい西愛礼弁護士に伺います。58年の時を経ての無罪判決。この判断について、どう感じますか」
＜元裁判官 西愛礼弁護士＞
「まずはひと安心しました。ただ、やはり世界で一番拘禁された死刑囚としてギネスにも載ってるような人が、えん罪であったと判明した瞬間でもあり、やはりこれはとても重く受け止めないといけないと思います」
＜LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター＞
「まさに月日の重みを感じないといけないですよね。では、判決の内容について、この事件を担当する社会部・山口記者の解説です」
＜社会部 山口駿平記者＞
「改めて今回、裁判所は3つのねつ造を指摘しました。1つ目が袴田さんへの取り調べによって得た『自白調書』。2つ目が犯行着衣とされてきた『5点の衣類』。3つ目が5点の衣類のうち『ズボンの共布』です。今回、裁判所は自白調書については、このように言及しています。『肉体的精神的苦痛を与えて供述を強制する、強制拷問または脅迫による自白であって、任意にされたものではない。疑いのある自白に当たることは明らかである』と強い口調で強い文面で自白に関するねつ造を認めました。また、5点の衣類については、このように認定しています。『5点の衣類に付着していた血痕が赤みを失って黒くなるものと認められ、5点の衣類は本件のこの犯行とは関係なく、捜査機関によって血痕をつけるなどの加工がされ、その発見から近い時期に1号タンク内に隠匿された、ねつ造の証拠であると認められる』としています」
＜LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター＞
「この判決について、西さんはどう思われますか」
＜元裁判官 西愛礼弁護士＞
「とても踏み込んで判断されているように感じました。今までのえん罪事件でも、ねつ造の疑いというところまでは認められることはあるけれども、ねつ造そのものが密行的に行われて、その認定が難しかったり、ねつ造の疑いがあれば、もうそれは合理的な無罪の疑いということになりますから、それでも判断が足りてしまうと。そこに対して、きちんとねつ造の証拠であると認められるというところまで、可能性とかを超えて、きちんとねつ造を正面から認めたというところについて、とても画期的で意義がある判決だと思います」
＜LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター＞
「今までは可能性が高いという言い方でしたけれども、ねつ造証拠であると言い切ったというところが画期的だったということですね」
詳細は NEWS DIG でも！↓
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27 сен 2024
