そゔぃえと^~(気さくな挨拶)
動画自体が久しぶりですが、中の人が体内のインフルエンザウイルスを殲滅したので戦勝記念和訳動画です。
今回は『勝利の日』。知る人ぞ知るソ連軍歌の名曲ですね。
第二次世界大戦(大祖国戦争)の勝利を歌ったものであり、戦勝の喜びをストレートに表現しているように聞こえるが、作られたのは戦勝から30年も後の1975年。
レフ・レシェンコやヨシフ・コブゾンといった大御所も持ち歌とするほど人気の曲で、今でもよく演奏されている。
訳について
生気なく消え失せた炭屑:原語では Как в костре потухшем таял уголёк.。「炭の破片が火の消えた薪山の中で燃え尽きたようだ」といった意味合い。非常に分かりにくいが、「勝利」というものが一時期それくらい絶望視されていたということを表すたとえ。
火薬の匂い:原語では порохом пропах。名詞っぽいпропахに騙されてはいけない。こいつはпропахнутьという動詞の過去形である。造格名詞と伴うことで「~の匂いが染み込む」と言う意味になる。
こめかみに白髪を:ロシア・ソ連歌謡あるあるだが、こめかみの白髪は時代の流れの比喩である。彼らは側頭部に白髪が立つことに時代的な感傷を覚えるらしい。
熔鉱炉:動画訳詞上ではがっつりと意訳したが、мартеновский печьとはいわゆるマルタン式平炉のことであり、フランス人技師Martin親子の姓に由来する。
平炉とは鉄屑を燃料に鉄を生成する反射炉の一種で概ね1970年代頃までは製鉄でよく用いられたが、電気炉が登場し効率のいい製鉄が行われるようになると廃れていった。戦時ソ連の重工業の代名詞ともいえる。
4 окт 2024