私は昔からズルいから
自分で言葉を出すのが怖くて、何も言わないどころか
相手に言わせようとする。
その言葉を自分が言わなければ、自分の言葉で伝えなければ、自分が届けなくては
意味がないことぐらいわかっているのに
傷心することを恐る臆病で小心者な私は
また自分の言葉を誰かに託すのだ。
人見知りの少女がママの後ろに隠れるように
思春期の男の子がテレビで聞いたネットで見た誰かの言葉を借りるように
恥ずかしい思いをしたくない大学生が飲み会の席で別の人間をイジるように
何かに臆病で正解がわからないほどに
言葉を誰かに委ねるのだ
この悪癖が治ることなく
それでも周りの環境だけが変化して
愛する人が現れて
それでもあと少しだけ
ズルい私を許してこの言葉をあなたに託す
それでも変わった環境や
愛で見えない景色に映り込んできたひとは
ズルい私を離さなかった。
#ルームシェア
#板橋ハウス
#総当たり
16 окт 2024