天皇皇后両陛下は6月17日から1週間、国賓としてインドネシアを公式訪問されました。国際親善が目的の外国訪問は即位後初めてで、皇后さまが同行されるのは、およそ20年ぶりです。
両陛下はボゴール宮殿で行われた歓迎行事に臨み、ジョコ大統領と握手を交わされました。
隣接する植物園に向かう際には、大統領自らカートのハンドルを握るサプライズがあり、両陛下は笑顔を見せられました。
陛下は、大統領の挨拶に応える形で行われたスピーチの中でインドネシアの歴史や文化について触れ、 最後にインドネシア語で「ありがとう」を意味する「テリマカシ」と述べられました。
皇后さまは、インドネシアの伝統的な染め物「バティック」作りを体験されました。 「着てみますか」と促されると、皇后さまはバティックを身にまとい、はじけるような笑顔を見せられました。
また両陛下は、第2次世界大戦後もインドネシアにとどまり、オランダとの独立戦争に参加した元日本兵の関係者と子孫とも面会されました。元日本兵のうち28人はカリバタ英雄墓地に埋葬されています。両陛下は英雄墓地で黙祷を捧げ、英霊碑に花輪を手向けられました。
両陛下は日本語を学ぶ学生や職業専門校でインドネシアの若者とも交流されました。
また陛下はお一人でジャワ島中部のジョクジャカルタを訪問し、現地の排水施設を視察されました。ジョクジャカルタの特別州知事で、この地域の王にあたる「スルタン」の宮殿も訪問されました。
世界文化遺産のボロブドゥール寺院では、遺跡保護のため、陛下は素足に布製のサンダルを履き、世界最大級の仏教遺跡の姿を、愛用のカメラに収められました。
即位後初めての公式訪問を終えられた両陛下。インドネシアの多様性に富む文化にふれ、多くの人と交流したことを振り返り、「私達二人にとって、とても思い出深いものとなりました」と感想を寄せられました。
9 июл 2023