BUMP OF CHICKENにとって、「ピアノ」へのアプローチは挑戦と捉えられるのでは、と考えています。 藤原基央が得意とするアイリッシュ・トラッド・フォーク的アプローチ、『Mylo Xyloto』以降のColdplayを模範としたEDM、エレクトロニカ的アプローチなど、『jupiter』以降のBUMP OF CHICKENは音楽的冒険を続けてきましたが、特に藤原基央のソロ名義として唯一の作品『SONG FOR TALES OF THE ABYSS』に見られるオーケストレーションやオルガンを導入するアプローチはバンドが大きくなるに連れて重要性が増しているように思います。 その中でも「ピアノ」に関しては凄く慎重なスタンスを取っており、おそらく初めて導入した『コロニー』以来の再登場が今回の『邂逅』になるのではないでしょうか。 近年のBUMP OF CHICKENは米津玄師、King Gnuといった後輩アーティストからの影響を感じられ、動画にもある通り、楽曲構成においても挑戦が感じられる(藤原基央はMEGADETHのコピーバンドに参加した経験があるというエピソードとの繋がりも面白い!)中で、やはり「ピアノ」をどのように導入していくのか、もしくはライブ演奏含むバンドポリシーとして意識的に距離を置いているのか、という側面も注視しています。 ピアノを中心に置いた楽曲を聴いてみたい、ピアノを弾き語る藤原基央を観てみたい反面、BUMP OF CHICKENほど巨大になったバンドがあえてそこと距離を置く側面での挑戦という視点も見逃せません。 (長文失礼しました!いつも興味深く視聴させていただいております!)