ストトン節/ 添田知道(さつき)作詞・曲 <終わりの歌詞二曲は桃山晴衣の作>
土取利行/弾き唄い
大正十三年の流行でこれも弾みの曲です。実は十一年にできて、発表もすれば演歌されていたのですが、いかにもかるいものとして「枯れすすき」の沈痛味が好まれたような時期には、隅に押しやられていました。それが復興途上のトンカチの音もはずむように明るくかるい時代の空気にぴったりになってきたようでした。歌詞には貧乏人の生活の愚痴もけっこうはいっているのですが、それをコッケイ味として、われとわれから笑うという、江戸以来の市民の自嘲癖が、ここにも現れたということであったのでしょう。(添田知道)
*なお最後の歌詞二題は、添田知道師のもとにいた桃山晴衣が書き残していたもの。
16 окт 2024