修学院離宮：江戸初期に後水尾上皇によって造営された皇室庭園の最高峰。上離宮から眺める景色はまさに絶景です [No.185] 

修学院離宮は京都駅から電車を乗り継いで４０分ほどです。修学院離宮は江戸初期に後水尾上皇（ごみずのおじょうこう）によって造営された皇室の山荘です。東山連峰の山裾に造られた修学院離宮は、下離宮、中離宮、上離宮の３つの離宮より構成されており、３つの離宮は松並木でつながっています。松並木の両側には田畑が広がっています。
1:00 下離宮
2:28 中離宮
4:28 上離宮
《下離宮》
御幸門から下離宮に入ると、南に庭園を配した寿月観があります。現在の寿月観は江戸幕府11代将軍・徳川家斉により再建されたもので、一の間・二の間・三の間・茶室などがあります。
《中離宮》
松並木を先に進んでいくと、中離宮の入り口にに至ります。中離宮は、楽只軒（らくしけん）、客殿と庭園からなります。楽只軒は17世紀後半に、光子内親王(てるこないしんのう)の御所として造営された後、林丘寺という寺院になり、明治になってから修学院離宮に編入されました。鴨居の上に掛けられている額は、後水尾上皇の直筆だそうです。建物の名前である「楽只軒」と揮毫されています。楽只軒の南東に接して客殿が建っています。楽只軒の造営と同じ17世紀に、この場所に移築されました。
《上離宮》
上離宮は一番広大なエリアで、浴龍池を中心とする池泉回遊式庭園と、浴龍池の中島にある茶室である窮邃亭（きゅうすいてい）、庭園を見下ろす隣雲亭、などがあります。
隣雲亭からは眼下の庭園を見下ろし、その向こうに京都の街並み、遠方の山並みを眺めることができます。現在の隣雲亭は１９世紀前半の再建によるものです。
修学院離宮の建物はそれぞれ火災などで一度は焼失して再建されたものですが、窮邃亭（きゅうすいてい）は江戸初期の創建当時から現存する唯一の建物だそうです。内部は１８畳一間のシンプルな造りです。浴龍池は谷川を堰き止めて造られた池であり、御船遊びの場であったそうです。
【撮影メモ】
宮内庁の管轄する施設で、参観には事前の予約が必要です。時期にもよると思いますが、春秋など季節のよい時期はすぐに予約が埋まってしまうようです。
また、ガイドの方が事前予約をした十数名程度の参観者を引率するツアー形式で、ツアーの時間が１時間少しです。この点、個人で自由に移動できる京都御所とは参観の形式が異なりますので注意が必要です。
撮影をしながらツアーに参加する立場からすると、かなり忙しいツアー行程になりますので、あまりレンズを交換する余裕などはありませんでした。広角から標準域をカバーするズームレンズが使いやすいかなと思いました。
また、私の参観した日は概ね曇りでしたのであまり光線の加減を意識することもなかったのですが、ガイドの方によると日差しがある日は午後の方が景色が綺麗だそうです（離宮の東側に東山連峰があるからだと思います）。
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