4年ぶりのよさこい祭りに向け、踊りの練習に追い込みがかかるのは、土佐清水市の人気チーム『いなん』です。
踊り子・女性
「もうちょっと練習せんと間に合わんなって思います。」
踊り子・男性
「情熱と笑顔のチーム」
チーム名の『いなん』は、四国の西南部、足摺岬周辺の地域を指す呼び名の『いなん（渭南）』からとりました。よさこい祭りへの初参加は2011年。以来、幡多地域を代表するチームのひとつとして着実にファンを増やし、コロナ禍の前年、2019年には審査員特別賞を受賞しました。
踊り子 渭南病院 看護部長 竹林 高子さん
「一気に職員が半分いなくなったりして。渭南病院は創立100周年ですが、99年目で初めて救急を止めました。」
新型コロナの、押し寄せる脅威に耐えるので必死だったと振り返る竹林さん。病院業務のあまりの忙しさに、細かい記憶がないほどだと打ち明けます
踊り子を指導するインストラクターの山下翼さんは、よさこい祭りが中止に追い込まれた2020年を、こう振り返ります
いなんインストラクター
渭南病院 理学療法士 山下 翼さん
「よさこい祭りをやることって、すごくエネルギーがいって。（2020年に）中止になるって聞いて、どこかホッとしているような自分もいた。」
よさこいチームの運営に携わりながら、公私ともに忙しい毎日を送っていた山下さん。コロナによる祭りの中止で『ほっとした』という反面、コロナ禍は、彼の心に、ある変化をもたらしたといいます
いなんインストラクター
渭南病院 理学療法士 山下 翼さん
「去年の特別演舞を見て、あそこに至るまでの、祭りを運営する側の、商店街や地域の皆さん、スタッフさん、踊り子さんの気持ちを考えたときに、すごく熱いものが自分の中にありました。」
山下さんにとって、コロナ禍は、地域におけるよさこいの価値を再認識する、充電期間だったともいえそうです
踊り子 渭南病院 看護部長 竹林 高子さん
「よさこいだけじゃなく、仕事の面でも、私生活の面でも、みんなそれぞれ、この4年間に意味があったんだなっていうことを感じる夏じゃないかなと思います。」
この日は体育館に本番の衣裳を身につけた踊り子たちが集まりました。踊り子たちと振付師が直接顔を合わせるのは、これが初めてです
「1・2・3・『4』だけそろえると、勢いがバラバラに見えるので、もうひとつコツとしては、ブンハー、ブンハーで、下の、けっこうクイックでグワンって、勢いよくとるのがコツです。 一回やってみますか」
2011年の発足以来最多という145人の踊り子が集まった、2023年の『いなん』。スタッフの多くが、踊り子の熱意を感じると話します。
振付師 MASAKOさん
「今までで一番大人数が集まってくださったって聞いて、そこがまずうれしかった。伝えると 返ってくる。踊りでみんなが表現して返してくれるっていうところが 本当に感動的ですね。」
下は6歳から上は60代までの踊り子たち。土佐清水市から、地域の思いを込めて。4年ぶりのよさこい前夜祭まで、あと6日です。
23 авг 2024
