日本のナショナルトレイルと言える長距離自然歩道の構想は、1968年のアメリカのアパラチアン・トレイルの視察をきっかけとし、環境省(当時:厚労省)の大井道雄氏が中心となりスタートした。「人間性の回復」を謳った取り組みは当時大きな反響を呼び、1973年の東海自然歩道第1号開通に続き、九州自然歩道、四国自然歩道、など順次計画され開通。2019年には東北太平洋岸自然歩道、通称:みちのく潮風トレイルが全線開通し、地域と協働した管理運営を行い、国内外から多くのハイカーが訪れている。
現在全国には他9本の長距離自然歩道が存在しているが管理運営には課題がある。一方で、新型コロナウィルス感染拡大や地球環境の危機的状況なども踏まえ、今、自然環境への理解を深める教育の場として、世界中でロングトレイルは注目され、主に欧米豪では多くが利用している。
2024年、50周年を迎える日本のナショナルロングトレイル第一号・東海自然歩道は現地調査の際に海外からのスルーハイカー何人かに出会うなど、多くを魅了するポテンシャルが高いトレイルだ。今回、東海自然歩道の現状報告と、ロング・ディスタンス・トレイルとスルーハイキングを愛する皆さんと一堂に会し、東海自然歩道や日本の長距離自然歩道を盛り上げて行こう、という企画を実施した。
長く歩く旅を愛する皆様、ぜひご覧ください。
2 мар 2024