【ゆるラジオ】印象派の展覧会に行くたびに感動すること🥺🤍｜モネ(上野の森美術館)とゴッホ(SOMPO美術館)で今見れる‼️｜筆触分割,戸外制作,チューブ入り絵具の発明,産業革命から印象派は誕生したのである‼️
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19世紀後半のフランスでは、芸術に大きな影響を与えた出来事が3つありました。
・一つ目は、チューブ入り絵の具の開発。
・二つ目が、写真の登場。
・三つ目が、日本美術の流行です。
一つずつ詳しく見ていきましょう。
①まずはチューブ入り絵の具が開発されたこと。
19世紀以前、画家等は作品をアトリエ内で制作していました。
しかし、印象派の時代、チューブ入り絵の具の普及によって、絵の具の持ち運びが簡単になり野外で絵を描くことが可能になったのです。
これによって画家等は見たままの風景を生き生きと描いていきます。
モネは外光によってもたらされる色の移り変わりを素早いタッチで描きました。
この頃、印象派の最大の特徴と言われる技法、筆触分割が発明されます。
この技法は自然界の色は赤・青・黄色の３つの色から構成されているという光学理論に基づき、黒を使用せず、赤・青・黄色の原色または原色に近い色を、パレット上で混ぜずにキャンバスに細かいタッチで配置していくという新しい手法です。
例えば、葉っぱの緑色を表現したい場合は青と黄色の細かいタッチで描きます。これによって離れて絵を見た時に、鑑賞者の網膜上で青と黄色が混ざり緑色に見えるのです。
この筆触分割という技法によって、絵がより鮮やかに明るく見えるようになったのです。
②そして、二つ目の大きな出来事、写真の登場です。
それまで美術は写実的に描くことが重要視されていました。
というのも、写真のない時代は歴史や肖像をできる限り忠実に再現・記録するということが絵画の役割だったからです。
しかし、写真の登場と普及によって写真がこれを担い、画家がリアルに対象を描く意味が失われてしまいました。
当時、写真の登場に衝撃を受けた画家等は絵の道を模索しました。
遠近法や明暗法を駆使して、対象物をまるで生きているようにリアルに描いたところで、スピード・クオリティともに写真には負けてしまいます。
そこで、画家たちは作風を大きく変化させました。
印象派は、それまで具体的に描いていたモチーフを、筆のあとが残るほどの荒い筆致で描いたり、モチーフを曖昧に描いたりするようになり、写真と絵画は全く異なるものになりました。
しかし、このように抽象化された絵は、鑑賞者が一目で何が描かれているのかわからなかったため人気がでませんでした。
このような自分たちが描きたいものを描いても売れないという美術の負の面がこの時代から見られるようになります。
③そして三つ目は、日本美術の流行です。
日本美術の影響によりジャポニズムと言われる芸術的傾向が生まれました。
19世紀半ば、日本の開国により日本文化が海外に流出しました。
そして1867年に開催されたパリ万博を皮切りに日本文化を紹介する展示が次々に実施されました。
そこでは日本の浮世絵や琳派、工芸品、着物などが注目され、日本独特の大胆な構図や平面的な色彩構成に当時の画家たちは大きな衝撃を受けたと言われています。モネが描いた「ラ・ジャポネーズ」という絵からは日本文化を吸収しようとしている意欲が見られます。特に浮世絵は大変人気があり、画家等は膨大な量の浮世絵を収集したそうです。
これら３つの時代背景によって印象派の思想や造形様式が誕生したのです。
印象派画家たちの描く絵は、当時の人々の美意識的には”下手な絵の部類”に入るため、最初は受け入れられませんでしたが、この印象派の絵画における革命は美術史に爪痕を残しました。
「芸術の都パリ」と言われる時代を作った芸術家たちがスキャンダルで話題性を生み、やがて美術界を牽引するほどになるという一連の流れは、後世の美術つまり現代美術においてもしばしば見られます。
28 авг 2024
