夢先案内人/山口百恵　Yumesaki Annainin/Momoe Yamaguchi 

詩人阿木燿子、やっぱ只者じゃないです どこかで詩集発行してくれないかな〜

思い起こせば、『ひと夏の経験』で物議をかもし、良くも悪くも〝マセタ少女〟のイメージがまとわりついていた百恵さんのキャラクターを逆手に取って、大人の女のイメージに変貌させ、その人気を不動のものにしたのが、阿木燿子･宇崎竜童夫妻の手による『横須賀ストーリー』だったと思いますが、その後に発表されたこの曲は、『横須賀ストーリー』のハードなイメージから一転、全く違う世界観のソフトで品の良さすら感じさせる名曲となっており、そればかりかこの曲の後に『イミテーション･ゴールド』、『乙女座宮』から『プレイバックPart２』、そして『美･サイレント』から『しなやかに歌って』と、１つのイメージにこだわることなく、又そのイメージをあえて覆していくかのような曲を次々と発表する阿木･宇崎夫妻には、返す返すもそのお二人の創作に向けた多義にわたる才能というものに感服せざるを得ませんが、それ以上に、あたかも一流の役者が１つのイメージにとらわれることなく、様々な役をこなすことが出来るように、提供された曲のイメージに合わせ、そのつど歌いこなすことの出来る百恵さんの歌唱力と表現力には驚かざるを得ませんでした 『横須賀ストーリー』と『夢先案内人』では、まったく違う百恵さんになっていたという印象です🎤