大東亜戦争の真実 1 ＜＜＜ タイ国も米英に宣戦布告をした。＞＞＞ 

南海の波頭を蹴って幾千里、粛然と船足急ぐ幾多の大船団、熱帯の山野を分けて延々長蛇の大進軍を起こす数個の大兵団、これぞ「米英打つべし」の歴史的命令を受けたまま陸軍の精鋭が海軍との緊密なる共同のもとに12月8日を期して一斉に行動を起こした堂々たる出陣の姿であった。
我が生命線内、深く傲岸の威容を誇り敵性の限りを尽くした陰謀の府、ホンコン島、南シナ海の門戸にあり直ちに打つべし。
米英の走狗となって傀儡のむなしき蠢動ここに幾十年、比島、大いに破るべし、蘭印とともに大東亜海の咽喉を扼して東洋の吸血鬼英国が果つる無きその悪業の根拠地と恃めるシンガポール断じて抹殺すべし。
何事ぞ我が南洋群島中にあたかも群羊中の一狼のごとく軍備を急ぎつつあった米根拠地グアム島、即ち屠るべし。
太平洋上、絶海のサンゴ礁のウエーキ島の完備せる空軍施設、速やかに撃砕すべし。
かくて広大なる西南太平洋の天地は、一瞬にして百雷万朶を聾する一大戦禍と化したのである。
12月11日には盟邦独伊両国も帝国に呼応して対米宣戦を布告した。
仏印タイ国来たり参じて、帝国と同盟を結び、越えて昭和17年1月25日タイ国は決然米英に戦いを宣したのである。
米英愕然色を失うも時すでに遅し今や撃滅世界新秩序建設の大十字軍は赤道直下に灼熱の進撃を開始したのである。