毛筆による筆法を自在に操る技術で見る者を唸らせてきた大竹卓民先生。現在は新たな境地を試みるべく、あえて筆踪(筆の跡)以外の表現を求め、千変万化する「墨」本来の姿を極限まで原始的に近づこうとする「墨象」へと展開しています。
「都市迷離」シリーズは、墨を浸した正方形の紙を繰り返しスタンプした輪郭が幾重にも増殖していくかのような連なりを、都市の光景として創出した作品群です。
そこには墨痕で造形することへの問いを作家自身へ投げかける大いなる探求心が、うかがい知ることができます。
今回は大竹先生が武蔵野美術大学在学中に講師を務められ、現在は明治学院大学教授、また美術史家としてご活躍中の山下裕二先生にもご協力いただき、一部対談での撮影の他、スタンプ押印の実演、中国・元時代末の山水画家・倪瓚(げいさん)の筆法(皴法)の再現描写などを含めて制作いたしました。
2022年6月19日~7月2日 シルクランド画廊で開催される
「大竹卓民 -墨象 都市迷離-」にて出品される新作の一部も
ご紹介いたします。
《大竹卓民 略歴》
1958年 上海市生まれ
1987年 来日
1993年 武蔵野美術大学造形学部日本画科卒業
1996年 筑波大学大学院芸術研究科修士課程を修了
1995年より春季創画展、創画展等日本画公募展に出品
1998年より国内外にて個展
上海劉海粟美術館、日本橋高島屋、中国美術館(北京)、
銀座シルクランド画廊、北京798芸術区三度半画廊、
上海油画彫塑院美術館、他/
中国中央美術学院・上海美術学院岩彩研究班招聘教授を歴任/
《中国岩彩絵画概論》(2016年、中国語)
《宗達の謎》(2021年、日本語)著書・論文出版発表
現在 敦煌研究院美術研究所客院研究員、
東京芸術大学大学院保存修復日本画研究室非常勤講師
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文章引用
・波涛インタビュー:対話卓民
・都市迷離―2020卓民水墨言語の構築
【シルクランド画廊】
銀座に開廊して20年目。
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「アコギ OP1」
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「ワンポイント30」
※ 動画編集:シルクランド画廊 佐々木
3 июн 2022