「下を見下ろしながら斜面を歩く雰囲気」が伝わるかなと思って撮ってみました!
ピッケルとポールは片手で持っているけどランヤードを通じて肩からかけてます。カメラもヒモでつなげているのでもし落としても無くさないように対策しています。
この時この状況ではもし滑ったららすぐに滑落停止ができるくらいの余裕があったんですね!
このような条件の斜面を歩く前には、少なくとも滑落停止の技術を身に着けなければなりません。滑落した際に自らの技術で止まることができなければ歩いてはいけません。
しかしそれだけでは不充分です。
止まった場所はまずルートから外れている地点です。どうやって安全な場所に移動できるかも問題です。止まったときには多かれ少なかれ身体はダメージを受けているはずです。防寒着なども破れているかもしれません。そこからピッケルとアイゼンをいかに使って安全な場所に移動するか。滑落にはそういう責任が伴います。
滑落停止の練習はお遊びのように見える動画もありますが、本気の練習は難しかったです!
僕はアメリカにある4300mの山での訓練に参加しました。資格のあるインストラクターからいろんな技術を学びました。山の中腹、雪の斜面でまさに実践的な訓練をしました。でも実際はどのような姿勢で滑落するかなんてわかりません。だからいろんなパターンで練習をするのです。
滑落停止の練習は、まず仰向けで斜面に横たわるんですが、頭は上側、足は下側の姿勢です。そしてインストラクターが滑るようにグイッと押すんです。滑っていってスピードがある程度早くなったらインストラクターの声の合図で停止動作を始めるんです。ピッケルの先を斜面に効果的に突き刺して減速して止まるんです。
同じことを今度は、うつ伏せの姿勢で頭が下側、足が上側で実際に滑って止まる練習。
さらに今度は、仰向けの姿勢で、頭が下側、足が上側で実際に滑って止まる練習。この姿勢が一番怖かったです。それぞれピッケルの使い方が全く異なります。
参加者全員がこれらの滑落停止訓練を複数回やりました。
これらの練習を何度もすると、滑落の初動から停止までの動作をイメージをすることができるようになります。
そして、
滑落ということがどのように危険なのかが知識では無く体感でわかるようになります。
だから、
登山本番の状況によっては、危ないから引き返すという判断の線引きが的確にできるようになります。
他にもまだいろんな技術や知識が必要です。
安易な気持ちで登ったりしないでくださいね。
適切な技術を習得しないで雪山を登るって、それはどういうことなのか?
もし適切な技術無しで雪山を登る人がいたら、何がそうさせるのか?
考えてみることもその人の安全な登山に役立ちます!
私は、本来、自然の中のアクティビティーとは楽しいはずだと思うのです!
HUMMINGFALCON
(心と自然にまつわるトピック)
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22 май 2013