流(なが)されて 流(なが)されて
ひとり傷(きず)ついて
浮(う)きぐさのように
いつか馴(な)染(じ)んだ
夜(よる)の川(かわ)
帰(かえ)りたいけど 帰(かえ)れない
うぶなむかしは 遠(とお)すぎる
ああ故(ふる)郷(さと)へ今日(きょう)も
汽(き)車(しゃ)が出(で)てゆく
恋(こい)をして 恋(こい)をして
そして捨(す)てられて
どうにでもなれと
酒(さけ)におぼれた
夜(よる)もある
よわい女(おんな)に なったのか
過(か)去(こ)をふりむく この私(わたし)
ああ故(ふる)郷(さと)は青(あお)い
海(うみ)のある町(まち)
淋(さみ)しくて 淋(さみ)しくて
細(ほそ)く身(み)も痩(や)せて
それなのに今日(きょう)も
うかれ化(げ)粧(しょう)の
紅(べに)をひく
他人(たにん)ばかりの 盛(さか)り場(ば)で
生(い)きるささえは ただひとつ
ああ故(ふる)郷(さと)へ帰(かえ)る
夢(ゆめ)があるから
4 ноя 2021