新栄町駅(しんさかえまちえき)は、福岡県大牟田市にある西鉄・神大牟田線の駅。
特急を含む全列車が停車する。島式ホーム1面2線を持つ地上駅である。
もともと大牟田の中心街に栄町駅として存在していたが、大牟田市の再開発計画と呼応して、名店街やバスターミナルを備えた3階建て総合ターミナルを有する駅を建設、1970年(昭和45年)新栄町駅として移転開業した。
新栄町駅の開業と同じ年の昭和45年に近くで久留米井筒屋も開業している。また駅ビルとして西鉄名店街(のちのエマックス大牟田)を併設していたが、2004年に閉店し、跡地は駐車場となっている。
駅は大牟田市街地の北部に立地しており、駅から東側約100mを国道208号が並行する。また、すぐ東側を並行してJR九州の鹿児島本線の線路が通るもののJRの駅は設置されていない。
現在、新栄町駅がある周辺一帯には、1960年代まで三井化学工業(現・三井化学)の工場が立地していた。
商店街の再開発の一環として栄町駅を現在地に移転開業すると同時に、周辺では大規模な土地区画整理事業が実施され、新栄町商店街が形成された。
しかし、三井三池炭鉱の規模縮小・閉山による地域経済の地盤沈下、大牟田市の人口減少、郊外型大型店舗の開業などの影響を受けてダイエー大牟田店(旧ユニード大牟田店)、久留米井筒屋大牟田店、さんえい(ファッションビル)、サンリブ大牟田店など、商店街の核となっていた大型店舗が相次いで閉店し商店街の空洞化が進んだ。
私は大牟田で生まれ小学校2年生まで大牟田に住んでいたので、親と一緒に買い物をすると言えばこの新栄町駅近くの大牟田の中心街だった。
特に駅近くにあった久留米井筒屋と大牟田松屋は、子供の頃の私の中では2大デパートという印象が強かったのだが、井筒屋は2000年に松屋は2004年に閉店したとのことだ。
その頃の世の中を見れば、ちょうど首相が小泉純一郎で”大規模小売店舗法”が改正され、全国各地の郊外にショッピングセンターや総合スーパーが矢継ぎ早に建設されるようになった時期だ。
今の地方都市でちょっとした買い物をするところといったら、「ゆめタウン」とか「イオン」とか選択肢はほとんどないように思われる。
大牟田市も2001年に新栄町駅近く(旭町・東新町地区)に「ゆめタウン大牟田」、2011年にはイオンモール大牟田ができたために新栄町商店街がシャッター商店街となってしまった。
また大牟田市は新栄町駅が出来た1970年に人口が17万5千人いたが、2015年には11万7千人に激減しており、このこともかつての商店街が寂れた一因だろう。
産業空洞化、人口の減少と高齢化、この大牟田市は極端に進行していると思われるが、大なり小なり他の日本地域でも今後深刻になってゆく問題であろうと思われる。
私が小さい頃には本当に何でも揃っている街と思われたのだが、まさかここ20年くらいでここまで寂れるとは思わなかった。
新栄町に”エマックスおおむた”があった時にそこの一番端っこにあった洋食屋のパフェがとてもおいしかったことは今でも忘れられない。
#新栄町駅#天神大牟田線#西鉄
23 янв 2021