日本テレビの看板番組「24時間テレビ」で集まった寄付金が、着服されていたことが明らかになりました。系列局の幹部社員が、寄付金を含む1000万円以上を着服していたことが発覚。長年、募金活動を行ってきた僧侶からは、落胆の声があがっています。
■2014年から寄付金着服 飲み歩きやスロットに…
日本海テレビ 田口晃也会長
「24時間テレビへの寄付金という皆様の善意を着服したことは、この上なく悪質、言語道断な行為。お詫びの言葉もございません。本当に申し訳ございません」
日本テレビ系列毎年恒例のチャリティー番組「24時間テレビ」。その寄付金などを着服し、私腹を肥やしたとして懲戒解雇になったのは、日本海テレビ経営戦略局の元局長（53）。日本海テレビは鳥取県にある日本テレビ系列局です。
日本海テレビ 田口晃也会長
「売上金など計1118万円あまりを着服していたことが判明しました。このうち264万円あまりがチャリティー番組24時間テレビに寄せられた寄付金であります」
募金終了後、いったん本社で保管されるという24時間テレビの寄付金。当時経理部の幹部だった元局長が周囲の目を盗んで持ち出し自分の銀行口座に入れていたといいます。
日本海テレビ 西嶌一泰社長
「事情聴取の中でも本人（元局長）は変な言い方ですが『自分の口座の残額が増えるのを見るのが好きだった』というようなことを申しておりました」
2014年から始まったという寄付金の着服。
2014年 ▼50万2400円
2015年 ▼32万9000円
2016年 ▼34万8800円
2017年 ▼45万円
2018年 ▼30万円
2019年 ▼29万9000円
2020年 ▼23万4100円
2021年 なし
2022年 なし
2023年 ▼18万2720円
2021年と2022年以外は、毎年数十万円を、10円単位で着服していました。
日本海テレビ 田口晃也会長
「小銭も持っていっているようです」
日本海テレビ 西嶌一泰社長
「飲み歩くお金、スロットに使うお金に着服したお金を回していたのであろうとみている」
2014年に着服を始めたきっかけについて、こう話しているといいます。
元局長
「親族のためにまとまったお金を用立てる必要があった」
記者
「本当にそういうことがあったのでしょうか？」
日本海テレビ 田口晃也会長
「本人の話ですから、家族に聞いたわけではない」
■長年募金活動をしていた住職は…
鳥取市にある曹洞宗・龍福寺の住職、千代西尾正見さん。
副会長を務める若手僧侶らの団体は、修行の一環として24時間テレビの募金活動を毎年行っています。今年は駅前などで集まった5万円を寄付し、日本海テレビから感謝状が贈られました。
千代西尾住職
「（通行人が）立ち止まって『少ないですけど』と言って（お金を）出されるのがとても尊い素晴らしいことだなと。鳥取弁でいうと『ええことに使ってください』という気持ちで募金しておられるのでは」
日本海テレビの元局長が寄付金を着服し、私腹を肥やしていたことについては…
千代西尾住職
「怒りは…残念ですかね。罪を憎んで人を憎まずという言葉が正しいか分かりませんけれども、たぶん反省しておられると思うので後悔もしておられるだろうし。反省してやり直していただければと」
寄付金だけでなく、会社の売上金なども着服していたという元局長。なぜ発覚したのでしょうか。
日本海テレビ 西嶌一泰社長
「今年、弊社に税務調査があるという連絡があり、その税務調査でバレる、発覚するのが怖くなって自ら会社に申告してきたというのがそもそものきっかけ」
日本海テレビ 田口晃也会長
「不正を長年見落としてきた経営トップの責任は極めて重大」
日本海テレビは、田口会長の辞任と西嶌社長の3か月分の給与返上を表明。元局長については、警察に被害を届け出たということです。
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27 ноя 2023
