１日およそ５００個ものスーツケースを生産する日本でイチバン大きなスーツケース工場に潜入！
この巨大なドラムは一体何！？旅行熱が高まっている、この夏。
旅に欠かせないのが「スーツケース」。
実は大手かばんメーカー「エース」が販売する「スーツケース」を５０年以上前から作り続けている工場が赤平市にあるんです。
やってきたのは札幌から車で１時間半のところにある「エースラゲージ赤平工場」敷地面積は１１万ヘクタール。
日本最大のスーツケース工場です。
依田アナ「この工場でスーツケースを何種類くらい作っていますか？」
エースラゲージ加来剛社長「種類的には５、６０種類ぐらいこのハードのタイプですとそのぐらいの種類がありますね。」
キャスターの部分にイチバンこだわりを持ってものづくりをしている。
キャスターに溝が入っているんです。
依田アナ「真ん中に入っていますね」
加来社長「この溝をつけることによって、静音性が非常に上がる。うるさくない」
依田アナ「静かすぎるぐらいですね」
白い樹脂の粒に色付きの粒を混ぜ、厚さ２ミリほどの板を作ります。
依田アナ「あっ、機械の中に組み込まれていきました。
アトラクションの始まりみたいな感じですね」
加来社長「先ほど入っていった板がこちらでちょうど熱を加えられまして、シェル（スーツケースの外装）が成型できる温度に温められます」
依田アナ「なるほど」１８０℃で熱した板にスーツケースの型を押し付けると…依田アナ「ああ、見えますね。見えますね。ああ、出てきました。出てきました。
まだまわりがある段階なんですね」
ここからは仕上げの組み立てライン。
なんとほぼ「手作業」なんです。
加来社長「まずここでボディーにキャスターを付けたり部品を付けていきます」ロボットでのりをつけたら…
加来社長「これはなかなか技術がいる仕事なんですけれども、丁寧に手で貼っていく」
依田アナ「百貨店の包装紙でくるむみたい。これは機械ではできない？」
加来社長「できないですね。これはもう人の手じゃないと」
依田アナ「しわありません。見てください。このピンと貼られた布」
ミシンでファスナーを縫い付け、ボディーを２つ繋げるとスーツケースの完成です。ただこれで終わりではありません。
新商品の発売前などに行われているのが…
加来社長「こちらはですね。エースラゲージの品質をチェックする場所になります。我々が我々を苦しめているそのぐらい厳しい試験をやっています」
検査は荷物が詰まっていることを想定し２０キロの重りを入れて行われます。
加来社長「飛行機の中に荷物を預ける時に投げられたりしますとどういった形で角に当たるかとかわからないので６回ドラム試験を行って、へこみとか割れがないものしか製品として出せない」
さらに１メートル２０センチの高さから落としたり、１６キロの距離を走らせるなど過酷な検査を繰り返して強度や耐久性をチェックしています。
依田アナ「プライドですよねこれは割れ、ヒビ、ゆがみ一切ございません」
かつては炭鉱で栄えた赤平市。
閉山していく炭鉱に代わる産業になればと工場は赤平市から誘致を受け１９７１年、神奈川県から移転してきました。
以来、品質重視でスーツケースを作り続けて来ましたがここにも新型コロナの波が…
加来社長「もう１番厳しい時で（売り上げが２０１９年の）３０％切るくらいですね。そのぐらい厳しい」
一時は工場の稼働を週２日まで減らしていましたが現在はコロナ前の８０％ほどまで売り上げは回復してきているといいます。
アフターコロナの時代いま新たに開発中なのが…
加来社長「東海道新幹線の廃材を利用した形で作っている商品になります。前にポケットがついていますよね。そのポケットをそのままくっつけています」
依田アナ「そのものじゃないですか。あらあ」
加来社長「旅行のパンフレットを入れてそういったことができるように」
さらに本物の新幹線で使われていた座席の布の一部や…スーツなどをかけるフックも！
加来社長「退役になる車両が今年あたりから増えてくるということでこういう話に行きついていった」
依田アナ「いやいやいやいやステキなコラボです」
先月には創業以来初めてとなる赤平工場オリジナルのスーツケースの販売も始めました。
その原料はなんと１００％スーツケースを作る時に出る廃材から作られています。
加来社長「旅をサポートできる今の時代にあったスーツケースを開発して市場に送り出していきたい」
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10 июл 2023
