番組名不明
「あなたへの愛」は、ザ・タイガース解散後ソロデビュー(1971年)した沢田研二さんの5枚目のシングルです。(1973年1月1日発売)
(キャンディーズが1stアルバム『あなたに夢中〜内気なキャンディーズ〜』でこの曲をカバーしています。)
ジュリー(GS時代からの沢田研二さんの愛称)の初期の歌は、叶わぬ恋や道ならぬ恋の別れと諦めきれない思いを歌ったものが多い印象で、この「あなたへの愛」もそのひとつです。
出だしの「あなたが言い出せば」とは何を言い出すのか書かれていませんが、歌を聴いて行くと“別れ”だとわかりますよね。
彼の歌の素敵なところは、映画のワンシーンを切り取ったように“映像”が見えるところです。
「あなたへの愛」が特に、というわけではないのですが、私の中のジュリーの歌の設定イメージは、「パリの裏町の小さなアパートで同棲する男女が、明日もわからない生活の中で愛だけをたよりに生きてきたのに、生活に疲れていつの間にか関係が破綻して行ってしまう…」みたいな感じ。(実際の“パリの裏町”がどんなか知りませんがw)
ジュリーにはなんともいえない男の色気とカリスマ性があり、彼の甘いルックスと声には、悲恋や苦悩さえも美しく見せてしまう魔法があるように感じます。
個人的な話ですが…
1973年といえば私がピアノを習っていた頃で、先生の娘さん(当時音大生)の部屋を見せてもらった時、部屋いっぱいの大きなグランドピアノと壁に貼ったジュリーの大きなポスターがぱっと目に入ってきたのを思い出します。おねえさんはジュリーの熱烈なファンでした。
子供だった当時の私にはジュリーの魅力がよくわからなかったのですが、今ならよくわかります。(おねえさん、私、大人になってからベストアルバム買いましたよ!)
3 дек 2021