2014,3,23 HOOST CUP LEGEND」
格闘神話！“神”と“人”の闘い！
ムエタイファンのみならず、格闘技ファンにももうこの男の説明は不要だろう。
ムエタイの殿堂のひとつ・ルンピニースタジアムでこれまで４階級を制し、WPMFやWBCムエタイの世界タイトルも獲得、タイでも常に対戦相手に体重ハンデを与えないと試合が成立しない、文字通りの“帝王”セーンチャイ。ルンピニースタジアムやラジャダムナンスタジアム行われるビックマッチのメインイベント、赤コーナーは常に彼の指定席だ。
昨年６月の「HOOSTCUP KINGS」で名古屋初登場、水落洋祐（はまっこムエタイジム）とホーストカップルールで対戦し、圧倒的なテクニックの差を見せつけ観客の度肝を抜いた。
もはや代名詞となった「マーティーカローク」（セパタクローキック）やジャンピングローキックなど、常人離れしたテクニックはもちろんのこと、34歳となった今でもひと月に2～3試合こなすこともあり、軽く300戦を超えるという戦績、試合直前でも気軽に写真撮影などに応じファンを大切にするプロ精神・・・セーンチャイはしばしば“ムエタイの神様“と表現される。
すべてを支配するのが神ならば、今夜の試合もすべてセーンチャイが支配してしまうのか・・・。
そのムエタイの神様に挑むのは、NJKFライト級王者・翔センチャイジム。
日本ムエタイ界の名伯楽であり、師匠でもあるセンチャイ・トングライセーン会長のもと、サウスポーからのヒジ・ヒザを武器とする攻撃的ムエタイファイターだ。
デビューから８年、一度はキックの道を諦めて田舎に帰るも、夢を捨てきれずセンチャイ会長に師事。他団体の王者や国内強豪選手に勝つなど実力がありながらも、長らくタイトルには無縁。いつしか周りからは“無冠の帝王”と呼ばれていた。
そんな苦労人の彼にチャンスが訪れたのが昨年１２月、「ＭｕａｙＴａｈｉ Ｏｐｅｎ２５」でNJKFライト級王座決定戦に挑み、見事３ＲＫＯ勝ちで悲願のタイトル獲得。人目を憚らず涙した。
国内強豪選手の多くがセーンチャイとの対戦を避ける中、今回自ら対戦を名乗り出た翔センチャイジム。「日本人をナメんじゃねえぞってところを見せてやろうかと思ってます。」とその気持ちは強気だ。しかし、その強気は苦労を経験したからこそ生み出される本当の気持ちだろう。
神か、苦労人か。
神が人間を創造した、しかし、時に人間は神を超える。
セーンチャイVS翔センチャイジムの戦いは、神の天地創造を越える歴史的一戦となるのか。
15 фев 2024
