ゲームなどで登場頻度が高い巴御前について、#やさしい日本語 #EasyJapanese でリライトしました。
語彙はN4ではないものが多いですが、文法はだいたいN4の範囲で収まるかと思います。(N3以上の文法の場合は極力英訳をつけています)
『平家物語』での登場シーンは非常に短いですが、かなり強い印象を残すキャラクターです。
詳しく知りたい方はこちらもお勧めです。
English ver. • Lady Tomoe
【平安時代】88 木曾義仲の最期と宇治川の戦い【見て覚える日本史シリーズ】
• 【平安時代】69 木曾義仲の最期と宇治川の戦...
一騎当千の女武者『平家物語』に描かれる巴御前
• 一騎当千の女武者『平家物語』に描かれる巴御前
刀剣ワールド
www.touken-wor...
【音楽】
H/Mix Gallery www.hmix.net/
【イラスト等】
イラストAC www.ac-illust....
シルエットAC www.silhouette...
Adobe stock stock.adobe.co...
*サムネイルは楊洲周延の浮世絵から
スクリプト(動画の字幕と完全に一致するものではありません)---------
平清盛が死んだ後、最初に京に入った源氏は、源義仲でした。頼朝の従兄弟、通称木曽義仲です。しかし義仲は、京都の流儀を知りませんでした。貴族たちに嫌われて、西へ逃げた平家の追討でも負けました。
義仲は、とうとう同じ源氏の頼朝に、命を狙われることになりました。
鎌倉から来た頼朝軍に、義仲は負け続けました。
巴は、義仲の幼馴染で、木曽からずっといっしょでした。色白で、黒髪も美しい美人ですが、普通の男より力が強くて、武器を持ったら鬼にも神にも戦いを挑むような、勇ましい女性でした。
義仲軍は東へ逃げながら、何度も鎌倉軍と戦いました。戦うたびに兵の数は少なくなりました。琵琶湖の近くまで来たとき、5人だけになっていました。みんな疲れていました。義仲も、「今まで重さを感じることもなかった鎧が、今はとても重い」と言いました。
「私はもう、死を覚悟した。討ち死にするか、自害するつもりだ。巴、おまえは女だ。逃げろ」
義仲が言うと、巴は首を横に振りました。
「いいえ、私は最期までいっしょにいます」
「木曽義仲は最期まで女に守られていたと、言われたくない。巴、行け」
義仲が何度も言いましたから、巴は唇を噛んで、馬を止めました。
「それでは、殿。巴の最後の戦いを、見てください」
その時、鎌倉の騎兵が30騎ぐらい現れました。
「私は御田八郎師重! 私と戦う者はいないか」
敵の一人が、名乗りながら近づいてきました。力の強さで有名な侍でした。巴は馬を駆って近づくと、馬上の御田をつかんで引きずりおろして、首をねじ切りました。それから他の兵も斬り倒して、蹴散らしました。
敵がいなくなってから、巴は、鎧を脱ぎ捨てて、義仲を振り返りました。
「さようなら、殿」
馬の腹を蹴って、巴はどこかへ、走り去りました。
寿永三年(1184)一月二十日の、出来事でした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーおわり
15 окт 2024