番組でもたびたび、実用化に向けた取り組みに注目してきた自動で走る船。今回はサイバー攻撃への対応をどうすべきか。学生や業界団体などが行った日本で初めての取り組みを取材しました。
「こっちの左の攻撃用の通信を出そうと思っている」
パソコンに映し出されたたくさんの文字や記号…。
一体何が行われるのかというと…。
【加藤アナ】＠広島商船高専
「大崎上島です。こちらの桟橋の向こうに練習船には「海事サイバーセキュリティ実習教育実習中」とあります」
今月２日に行われた”日本初”の船舶防御演習。
参加したのは広島商船など全国から集まった高等専門学校の商船学科や情報学科の学生と船の機械などを作る企業、サイバーセキュリティ会社です。
【広島商船高専・岸拓真准教授】
「船のＩｏｔ化が進み、非常に便利になる、一方の背中合わせ、サイバー攻撃という脅威が注目されてきて、それに対応する対応するといっても船の人間だけでなく陸の人間が非常に重要になってくると思っていて…」
自動で操船する船の「無人化」を２０４０年までに国内を走る船の半数に広げることを目指すプロジェクトなどが進む一方、それを支える人材育成が急務で今回、日本では未踏の船舶機器のサイバーセキュリティ対応策を考えていくセミナーが行われたのです。
【学生】「出航用意了解」
【加藤】「船が出航しました。これから訓練が行われるがサイバーテロに対してどのように対処するのか学生たちの表情も真剣そのものです」
船を操縦するのは広島商船高専の学生…。
また、別の部屋では…。
【加藤アナ】
「こちらの部屋ではサイバー攻撃を仕掛ける側のレクチャーが行われています。学生たちにＰＣのレクチャーを行っていて難しそうなコードがたくさん並んでいるが攻撃を仕掛ける側の手の内を学ぶことも一つの訓練なんですね」
サイバーセキュリティ会社の担当者と情報学科の学生がテロリスト役になります。
【学生】「攻撃します」
【サイバーセキュリティ会社】
Ｑ：サイバー攻撃はすぐできてしまう？
「理論さえわかればすぐできてしまう」
【広島商船学生】「読み込めてないんかな？ええ…？」
【広島商船学生】「（電子海図に）変な丸がヨーロッパのほうに出てきたり…」
【先生】「いま指示している内容は？」
【学生】「他の航海計器に影響がないか…」
【加藤アナ】
「サイバー攻撃をうけてこちらでは緊迫感あふれるやり取りが繰り広げられています」
対応マニュアルはなし…。
学生はその場で考え学びます。
【広島商船高専・岸拓真准教授】
「こういうことを気をつけないといけないというところで理解していただいて自分で率先して学生ができているのをみて私たちもいろいろなトライができてよかったと思っている」
近い将来に向けた人材育成はより一層熱気を帯びていきます。
8 сен 2024
