依頼者(ニュース編集スタッフ・40代・札幌)
「SNSでニセコの物価が異常に高くなっていると見ました。なぜなのか?調べてください」
そのSNSというのがコチラ!
田端大学 田端信太郎 塾長
「スノボーに来ており、ゴンドラに乗ろうとしたら、その脇にある売店で売っている日本食が、あまりにも高かったので、驚いて写真を撮った」
なんとニセコのキッチンカーで、えび天そばが3500円、
さらに焼き鳥そば3000円、うなぎそば4500円という商品も。
この投稿は一躍話題になり、現在600万人以上に見られている。
いったいニセコで何が起こっているのか?
調査員はニセコひらふエリアに飛んだ。
冬のニセコには海外から多くのスキーヤーが殺到しているのだが・・・
調査員
「見てくださいキッチンカーの看板には和牛ステーキ丼2500円うな重3800円と書かれています」
確かに、ニセコでは物価の高騰が起こっているようだ。
さらにスキー場横にある
コンドミニアムホテルのレストランに入ってみると・・・
調査員
「見てください!カツカレーが3200円と書かれています」
なんと!こちらが3200円のカツカレー。
確かに、ルーがたっぷりかかっており、
ボリューム満点で美味しかったのだが、
特別なお肉ではなさそうだ。いったい、どういうことなのか?
HTMグループゼネラルマネージャー グレッグ ターナーさん
「コロナ前と比較すると、50%くらい清掃の給料は上げています。冬の間のスタッフに関しては、時給1900円から高い人は2000円ちょっと」
調査員「未経験の人だといくら?」
HTMグループゼネラルマネージャー グレッグ ターナーさん
「それだったら、おそらく時給1900円」
なんと!こちらのホテルでは清掃員の時給が1900円以上!
高い人では2200円という人もいるのだ。
2年前からコチラで働いている女性は・・・
2年前から勤務している女性
「やっぱり仕事が大変だから。時給が高いだけに値があるんじゃないの。楽な仕事に高い時給を出していたら破産すっぺよ」
実は破格の時給には、こんな理由が・・・
HTMグループゼネラルマネージャー グレッグ ターナーさん
「それくらい人が必要になっていたので、できるだけ周りよりは高く、周りの町や都市からも人が引っ張れるように、少し高く設定している。この間行ったコンビニは時給1700円で募集していた」
ニセコでは異常なほどの人手不足に陥っており、
時給が高くなっているのだ。
その結果、小樽や余市町など、近隣の町からも働きに来ているという。
HTMグループゼネラルマネージャー グレッグ ターナーさん
「コロナ前と比べると宿泊料が上がっています。ですので、その分はスタッフにも還元したい」
宿泊費などが高くなっている分、実は従業員などにも還元しているのだ。
しかも私たちには高いと思う価格でも・・・
外国人旅行者
「オーストラリアより少し安くて手ごろな価格」
「他の国のスキーリゾートと比べたら高くない」
実は、オーストラリアや欧米の価格と変わらず、高いとは感じないのだ。
さらに金額が高いのには、こんな理由も・・・
堀江家 代表取締役 JOEさん
「全体的に他の店と合わせているのも大きな要因」
そう語るのは昨年末にオープンしたばかり、
ラーメン堀江家のJOE社長。
屋台にも関わらず本格的な北海道の味噌ラーメンが食べられると人気で、
その名の通り堀江貴文さんがプロデュースした店。
こちらのラーメンは一杯2500円なのだが・・・
堀江家 代表取締役 JOEさん
「経営の面を考えると、みんなポップアップ(期間限定)でやっているので、色々な経費がかかっている、場所の経費もかかっているというのもあるので、極端な搾取ではなく、うまい具合に経費の回し方をしている」
2月末までの2~3か月の営業に、
100万円近い工事費と家賃がかかってくることから、
経費を回収するには、これくらいの価格設定が必要なのだという。
さらに、ニセコエリアで飲食店の数が不足していることや、
価格を下げると品質が悪いと見られることも、物価高騰の要因だという。
外国人「美味しいラーメン、最高」
この物価の高騰には、実はこんな効果も・・・
倶知安観光協会 鈴木紀彦 事務局長
「物価が上がっていけば、好循環とも言いますけど、人件費も上がっていきます。その中で時給も他の地域と比べると、札幌もしくは東京以上の人件費になっているので、流れとしては決して悪くない。物価が高くなって、人件費が上がっていく。それは日本全体が目指すべきところだと思う」
つまり国際的な観光地の物価が上がると、
その地域の賃金も上がり、周りの地域の賃金も上昇、
それと共に世界的な物価水準に追いついていくというのだ。
この流れは、今や外国人が殺到している小樽でも・・・
Xの投稿
「この間、小樽に行ったんですけど、まさにインバウンド価格で、タラバ足8800円、ホタテ1枚2500円・・・」
小樽の一部の店舗でも既にインバウンド価格の店も。
さらに札幌でも・・・
アンワインドホテルアンドバー札幌 大内智博 ジェネラルマネージャー
「需要と供給と言いますか、多くの客が来ている時には、少し価格を上げて設定させてもらっている。背景には資材の高騰や諸々の価格の高騰というのが背景にある」
雪まつり期間中、多くの一般的なビジネスホテルでおよそ3~4万円、
高いところでは10万円を超えるところも。
アンワインドホテルアンドバー札幌 大内智博 ジェネラルマネージャー
「泊まってくれた客に、その金額に見合った満足を、どれだけ提供できるかが課題」
ニセコバルブを最初にSNSに投稿した
元ZOZO広報担当執行役員の田端さんは、こう指摘する。
田端大学 田端信太郎 塾長
「買いたい人がいて売りたい人がいるんだから自由じゃないですか。押し売りしているわけでもないし。むしろコレでボッタクリだとか言うのではなくて、『よしオレも儲けてやろう』と思わないのが日本人のダメなところ。こんなマズいものを、こんな値段で出しておかしいと言うんなら、ぜひ日本人が本物のウドンやソバを出したらいい。飲食店が足りなくて困っているんだから。食料もエネルギーも輸入しないといけない国なのに、外貨を稼がなかったらどうするんですか。めちゃくちゃ大チャンス、ゴールドラッシュみたいなことが起こってるんだって見た方がいい」
森田絹子(HBCアナウンサー)
『調査結果です。ニセコの物価が高いのは、人件費などの「経費の上昇」や、「飲食店の不足」、「安いと低品質に見られる」など様々な要因がありました』
『その一方で観光学が専門の札幌国際大学の田中教授は、物価高騰が抱えるリスクをこう指摘しています。品質の伴わない物価の上昇は、観光客の不満を招き、この先の観光客を減らす要因に。中身の伴った物価上昇になるように注意が必要』
『そしてニセコの様な観光地では、この様な問題も起きています。ホテルや観光地が造られることで自然破壊が起こったり水道工事やゴミの回収など公的負担の増加、観光業の様に給料を上げられない業種では人が集まらなくなったり、旅行者による渋滞など、生活環境の悪化などが起こっています』
調査依頼はこちら↓
lin.ee/pYvxEEm
www.hbc.co.jp/...
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1 фев 2024