「ヤングライオン」とは、新日本プロレスに所属する若手選手の通称である。団体のシンボルマークであるライオンにちなむもので、新日本でデビューした後、3年目あたりまでの選手がヤングライオンと呼ばれている。
試合やトレーニングのかたわら、道場に隣接された選手寮での掃除・洗濯・炊事のほか、先輩レスラーの荷物運びからリングや客席の設営・撤収、入場コスチュームの片付けや観客が投げた紙テープの回収、場外乱闘時の観客の安全確保・誘導など、こまごまとした雑務をこなす中で新日イズムを徹底的に叩き込まれていくのだ。
彼らヤングライオンの登竜門が「ヤングライオン杯争奪リーグ戦」である。次のエースを目指す若手がシングルで戦うリーグ戦で、1985年以来不定期に開催されている。
のちに獣神サンダー・ライガーとなる山田恵一や、闘魂三銃士のひとり蝶野正洋、天山広吉、小島聡、中西学など、歴代の優勝者はその後の新日本プロレスの屋台骨を支える人気レスラーとなっていった。
そんなヤングライオンたちのファイトスタイルは、他団体から参戦したレスラーにとって信じられないもので、時には恐怖すら覚えるほどであったという。
「新日は、いきなり顔面、来ますよ!」
全日本プロレスやプロレスリング・ノアで活躍し、「帝王」と呼ばれるほどのビッグネームになった高山善廣も、新日本に初参戦した時にはそう驚いたという。初顔合わせの相手は顔面を攻撃しないという、プロレスの暗黙のルールを無視するファイトスタイルは、予定調和を嫌うアントニオ猪木そのもののようだ。
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1 окт 2024