とある秋の日。三年生にとって最後の文化祭、そして吹奏楽部として最後の演奏会が目前に控えていた。部員は汗を流し、音と音を重ね、一人でも多くの人の心を打てるようにと練習している姿を横目に、パーカッションのパートリーダー、ギンガ君は平たいダンボールを九分割し、ガムテープを丸めたボールでストラックアウトに励んていた。
そんな中、顧問から部員全員に集合がかかる。顧問はおもむろに口を開け話を始めた。
「ディープパープルメドレーのイントロでギンガ君にドラムソロをやってもらおうと思っとります。」
最後の文化祭。誰もが演奏で客を魅了したい。かっこいい先輩のまま引退したい。多く部員がいる中、たった一人にスポットを当てるのは学校の教育現場として正しいかはわからないが、ドラムソロを挟むことで盛り上がることは間違いないと賛成の雰囲気が部室に漂った。
しかし部長の一言で空気は一変する。
「いやこいつ隣の部屋でストラックアウトしてサボってるのになんで目立たせんの?」
正論である。
吹奏楽アレンジやってるとこのことを思い出して笑ってしまいます。マイファニーウィークエンドお楽しみください。
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【どーでもいい話のコーナー】
結局ドラムソロはなかったことになりました。無念です。笑
13 ноя 2018