ハイドンは部下思いの中間管理者だっただけでなく、高度なユーモアのセンスの持ち主だったんだな。知らなかった。「驚愕」のあの急なデシベルは確かに唐突で、もしかしたらそういう意図があったのかなとは思っていたが。モーツァルトは余り好きでないが39番は整然としていて良いね。アイネ・クライネ・ナハトムジークと並んでベストかも知れない。40番は良い曲だけど余りに人気がありすぎて.....41番は素晴らしいけどモーツァルト節がキツすぎて。ベートーベンは2番、6番(映画「Soylent Green (1973)」で効果的に使われていた」)、7番(映画「未来惑星ザルドス (1974)」のテーマだった)、8番、9番(映画「時計仕掛けのオレンジ (1971)」で決定的に重要な要素として使われていた)が素晴らしい。中でも9番は音楽の神がベートーベンに乗り移って作曲したとしか思えない。9番は第1次大戦中青島で降伏したドイツ人捕虜が四国の坂東捕虜収容所で演奏したのが日本での初演だった。それ以降これほど日本で愛された曲も珍しい。メンデルスゾーンの3番、4番(特に4番)も文句なし。ベルリオーズも素晴らしい。全体としてこの選曲に異議無し。