1933年開通の大阪市交通局(旧:大阪市電気局、現:Osaka Metro)御堂筋線で走っていた車両旧100系の1930年代の走行シーンです。
映像の出どころはDVD『大阪市交通局レトロ映像1』(2008年 企画:大阪市交通局、交通サービス)所収の『高速鉄道建設の記録』(1953年制作)と、同じくDVD『大阪市交通局レトロ映像2』(2009年 企画:大阪市交通局、交通サービス)所収の『大大阪観光』(昭和初期制作)から(現在では入手困難ですが、幸いにして大阪市立図書館に蔵書がありますので、お近くの方で全編を見たい人はそちらを閲覧するとよいでしょう)。
記録映像としてトーキー化される際に元の16fpsから24fpsに変換されていますので、オリジナルに近づけて再生し、「高速電気軌道」と呼ばれた当時の地下鉄は実際にはどれくらいの速度だったのかを再現してみました。
投稿した2020年現在では地球を蔓延するCOVID-19によって観光業は縮小されていますけれども、今でこそ「お笑い」「コナモン」「大阪のおばちゃん」…。などのイメージが流通している「大阪」という街は、実は戦前期には非常に「ハイカラ」で「オシャレ」な文化を構築したエポックがありました。同時に、15年戦争下で大陸では悲惨なことになっているのに内地の日本では大衆社会が絶頂をきわめている、という両義的な事実も忘れてはいけません。
決して「表層」にだけ「反応」して「スゴイ」「ステキ」を共感するだけではなく、「深層」にある「不気味さ」「きな臭さ」も読み取って察知していただいた上で当時の「空気」を体験してもらえれば、投稿者としては本望です。
また、当方のチャンネルで開通当時に発売されたレコードを蓄音機で再生した映像もアップしていますので、参考にどうぞ↓
『大大阪地下鉄行進曲』(唄:徳山璉、小林千代子 1933年発売 日本ビクター)
• 【SP盤】蓄音器で聴く「大大阪地下鉄行進曲」...
『大大阪地下鉄小唄』(唄:筆香 1933年発売 日本ビクター)
• 【1930年代を疑似体験!】蓄音機と映像で触...
2020年9月1日投稿
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5 окт 2024