物理好きな高校生や理工系の学部一年生向けにちょっとしたコメントを付けてみます。高校レベルの力学的エネルギー保存則の導出なら高校レベルで簡単に出来る話。 ma = F を、a = dv/dt とすると m(dv/dt) = F ⇔ m dv = F dt …(*) になる(これを積分すれば運動量保存則が導出できる)。 ここで v = dx/dt より dt = dx / v である事を利用し、F dt = F dx/v と書き直すと、(*)は、 m dv = F dx/v ⇔ mv dv = F dx になる。これを積分して、積分定数を C と置くと、 (1/2)mv^2 = Fx + C となるが、x = 0 で v = v_0 とすると、C = (1/2)mv_0^2 なので、 (1/2)mv^2 - (1/2)mv_0^2 = Fx と書ける。地球の地表近辺で、働いている力が重力だけなら、F = mg, x = h と書き直して、 (1/2)mv^2 - (1/2)mv_0^2 = mgh と、高校生が何万回も見る式が出る。