【替え歌】アトミック【エゴロック大日本帝国版】 

歌詞および雑解説です！ 10月26日は原子力の日ですね。 列強政府よyou need　噂のウラニウム(※1) 扱いフッ素の化合物 突き詰めろ濃縮法(※2) 付け焼く炭素の製法と　分離塔建造で(※3) ウランの濃縮挑もうか ほら熱拡散法失敗(はぁぁぁぁ?！) 銅管加熱の不均一圧力も純度もナンセンス(※4) ノウハウ探して停滞を抜け出せバイバイバイ（バイバイバイ）(※5) 燃え倒れる 分離塔再建無理だろう(※6) ウラン運ぶUボート　日本到着しやしない　(※7) 遠心分離器I need you 荒勝「F」研究 一分当たりに十万回 振り回せ235(※8) 成果が上がらぬ侍の 未来断つマンハッタン(※9) 無残な歴史で歌おうよ ほら遠心分離も断念(はぁぁぁぁ?！)(※10) 分裂反応目指そうか　中性子速度はどうするか 小林稔の研究も琵琶湖でワッハッハ（ワッハッハ） 断面積測定ス　ウランは無いけど(※11) 1トンだけ我が資源　米は6000トン余り(※12) 透明な光線はマグネシウム？ そんな見て見ぬふりする奴らと向き合え(※13) サイクロトロンに破壊指令　パターソン長官ナンセンス 一敗地塗れ学問の 未来にSay goodbye(※14) 僕の心はフィジシスト科学機器の破壊ナンセンス 再建求めて声明を届けGHQ（バイバイバイ）(※15) 占領下の物理学　研究禁止令(※16) 老学者の諸研究　次の湯川に続くかな（1.2.3）(※17) ふぁっきゅー ※1：米国独国でも核研究の端緒を開いたのは科学者である。日本も同様、通勤中の仁科芳雄が二等車内にて、陸軍中将安田武雄に「ウラニウム爆弾（当時の呼び方）」の研究を持ちかけたのがきっかけだった。「二」号研究の発端。 ※2：ウラン(U)を核分裂させるには濃縮する必要がある。濃縮のためには固体のウランを気体なりの状態としなければならないが、ウランの沸点は約3800℃と高く非効率的である。しかしフッ素と化合させて六フッ化ウランとすると、わずか56.5 ℃で昇華し気体となる。またフッ素には同位体が無いので、ウランの分離に有利。 ※3：ウランをカーバイドとすると安定し、六フッ化ウランの合成が容易となる。これを熱拡散法によりU238とU235に分離・濃縮させるために建造したのが分離塔。中心の銅管で加熱し、重いU238は下部へ、軽いU235は上部へ集まる、という構造。 ※4：分離実験の成果は芳しくなかった。まず分離塔の加熱が一様でないという欠陥が判明しこれを改善、次に装置内の圧力が上がらないという問題が発生した。原因として六フッ化ウランの純度不足が疑われたが、純度改善後も同様の状況が続く。 ※5：六フッ化ウランの生成に取り組んだのは木越邦彦だが、フッ素の生成にまず苦労し東北大学の石川総雄を訪ねて打開。またフッ化ウランへの合成を試みていたところ突如爆発、あわや失明という事故を起こしたが、理研の図書館でウランを炭化物とすることで安定化できるということを学び、ようやく六フッ化ウランの生成に漕ぎ着けた。 ※6：1945年4月の空襲により理研も被害を受け、分離塔は焼失してしまった。分離塔建造にはおよそ一年を要し、再建は不可能と思われた。分離塔は「二」号研究のシンボル的存在でもあったという。 ※7：日本ではウラン資源がほとんど採れない。そのためドイツが占領していたチェコスロバキアのヨアヒムシュタールから採掘されるピッチブレンドに目を付けた。Uボートによる輸送を求めたのである。背景にあるのはノルウェーにあった重水工場。これを積み込んだ可能性もあるらしい。が、一艦目のU864は撃沈、二艦目は輸送中にドイツが降伏したため輸送任務中のU234(偶然とはいえ235に近い234なのが面白い)も米海軍に投降、ウランが日本に届くことは無かった。 ※8：荒勝文策による「F」研究では、仁科芳雄の取り組んだ熱拡散法とは別の観点で当たろうということで遠心分離法の研究に取り組んだ。当初最も有力視されたのは電磁分離法であったが、資材の調達が見込めなかったことも理由の一つである。遠心分離法はその名の通り遠心力によってU238とU235を分離させるというものだが、これには一分当たり十万回以上の回転が必要であったが、設計を依頼された東京計器の技術力では3～4万回転が限界であったため、新たに15万回転を目指し設計に挑んだ。 ※9：アインシュタインはマンハッタン計画には参加していないが、その前身であるウラン諮問委員会設立のきっかけとなった手紙に署名した、というエピソードは有名。なおマンハッタン計画でも、熱拡散法による分離実験は日本同様二年間見通しが立たなかった。その後、六フッ化ウランを液化することで低濃度ながら濃縮に成功した。だがこの濃縮は0.7%のU235を0.84%としたに過ぎず、同様の見通しを持っていた日本での計画中止の根拠にもなった。また遠心分離法についてはマンハッタン計画において実用化できなかった。米国核開発でウラン濃縮に用いられたのは電磁分離法である。 ※10：遠心分離法も、電磁分離法同様資材不足が原因で思うように進まなかったようである。 ※11：理研「二」号研究では、熱中性子による反応のみが検討されたが、「F」研究では中性子の減速させない場合の反応も検討された。中性子の速度とU235によって反応は変わる。これは中性子の有するエネルギーによって、U235、U238の核分裂断面積および捕獲断面積が変わるという性質によるものである。中性子を減速させるためには減速材が必要となるが、これは中性子に近い質量を持っているもの、かつ気体ではないもの、捕獲断面積が小さいもの、が有効であるため、重水や黒鉛が最適であり、次いで軽水、となる。このウランの捕獲断面積や高純度ウランの反応を計算したのが小林稔である。これらの研究は琵琶湖ホテルの会議でも発表されたと思われる。 ※12：日本領土に存在したウラン資源は大きく見積もって1トンと言われる。上記のように陸軍はドイツに依頼をかけ、海軍は上海で児玉機関などを通じウランを購入し、各地で鉱山の探査が行われたが、結局試験爆弾を一発作るのにも足りない量であった。対して英米は1944年10月時点で3670トンのウランが確保済みであり、46年までには、さらに2450トンの追加が予定されていた。 ※13：仁科芳雄・荒勝文策は広島での調査も行っている。広島爆弾調査報告では、爆発の直前に閃光があったとの証言からマグネシウム粉末爆発ではないかと広島陸軍兵学校教官が主張し、また海軍兵学校教官は液体水素爆弾ではとの説を唱えた。なお前者については「一応研究の要あり」との意見が荒勝文策からも出ている。が、両博士とも原子爆弾に間違いないとの見解は持っていた。仁科は8日夕刻には、内閣書記官長であった迫水久常に原子爆弾に間違いないとの報告を行っている。荒勝は土壌調査などを徹底して行い、終戦後に原子爆弾と断定した。 ※14：終戦後、生物学研究のためにサイクロトロンを用いていた仁科だったが、「原子エネルギーとそれに関連する事項に関するどのような研究も、日本では許可されるべきではない」との指示が出され、これに基づき仁科・荒勝のサイクロトロンは破壊され、実験ノートも没収されてしまった。 ※15：サイクロトロン破壊については米国研究者からも批判が相次いだ。調査の結果、長官名で発令された破壊指令はパターソン長官未見のまま送られたものであったことで、手違いであったとのことであった。これを受けて仁科はサイクロトロンの再建要求声明を準備したという。(GHQには届けられなかった。) ※16：極東委員会により原子エネルギー研究禁止の決議がなされ、日本の原子研究は占領解除まで不可能となった。それまでに仁科芳雄は没し、荒勝文策は定年となり退官している。 ※17：サイクロトロン破壊の際、通訳を務めたスミス氏が荒勝を訪ね、当時のことを聞くと、荒勝は湯川がノーベル物理学賞を受賞したことがすべてを埋め合わせてくれたと答えた。

1:53～の2つ落ちてくるのが原爆と考えると何か皮肉というか... ...アメリカは偉大やなー

米から日本にウランが2個転がってくるシーン好き 何とも言えない気持ちになる

今さら視聴。知るのが遅かったのが悔やまれる傑作でした

技術史替え歌助かる

天才やな

理解はできないけど、物理学は科学随一のロマンがあると思う。理解はできないけど。

人形峠のウラン鉱が戦前に見つかっていたら、歴史もまた違っていたかも…。まぁ、運搬する爆撃機がなかったから意味ないですね。

いつも解説載せてくれるのありがたい

理解出来ないけどクソカッコいいことだけは分かる。

主は頭がいいんだろうなぁー

視聴回数1111でなんか嬉しかった

主は頭がいいんだろうなぁー