フリースクール「和草(にこぐさ)」へのクラウドファンディングはこちら↓
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学校に行けない小中学生の数は9年連続で増加していて、文部科学省によると2021年度の不登校児童(小・中学校)は24万4940人にのぼります。
子どもたちの居場所作りに奮闘する、奈良県のフリースクールを取材しました。
奈良県生駒市の小平尾町(こびらおちょう)にある、昔ながらの古民家で運営されているフリースクール「和草(にこぐさ)」に集まっているのは、様々な理由で不登校になった子ども達です。
フリースクールには、決められたカリキュラムはありません。毎日、それぞれがやりたいことを考え自由に過ごす事ができ、学校行事に参加する事の出来ない子どもたちにとって、ここが唯一の心のよりどころとなっています。
2年前、不登校児童のための学校以外の学び舎として、この場所でフリースクールを始めた、代表の溝口雅代さん。
「学校に行っていない子どもが増えてきている現状があって、その子供たちは自分を責めてしまうというか、『いけてないんだ』って思うし。学校の外で自分の能力を発揮する場を設けるのが必要じゃないのかなと」
大切にしている事は、子どもたちが社会的に自立する力を身につけ、主体性を育むこと。
子どもを通わせている保護者は、明らかに以前と比べその様子が変わったと話します。
「マンガ買いに行ったり、お菓子買いに行ったり外に出られるようになって。それは自信がついたんだと思うし、自分が大丈夫だと思うようになったんだと思う」
当初は2人程度だった子どもたちも徐々に増え、今では20人ほどに。
溝口さんは、今後もこの場所で支援を続けていきたいとしていますが今、ある悩みを抱えています。
「水道管が破裂しているので、漏れ始めてしまうので、水道が使えない。」
水が出なければ、生活もままなりません。
そこで、溝口さんたちスタッフや子どもたちは、20リットルのポリタンクを持って、100メートルほど離れた場所まで水をくみに行くのが日課で、多いときには1日に4往復するそうです。
また、元々空き家となっていた古民家を大家の好意で安く借りているため、古くなった冷蔵庫やガスコンロはカビだらけに…。
「目で見て学ぶ多感な時期にこのキッチンでつくったものを日常的に出す不安はあります」
最低限のライフラインを整えるためには300万円ほどの資金が必要になってきます。
しかし、現状の収入だけでは修繕費に回す余裕はないと話す溝口さん。
「主となるものへの投資をしてしまうと余りはない。保険に入ったり見えないものがいっぱいあって」。
足りない活動資金や修繕費を補うため溝口さんは自治体などに対し「必要な支援をしてほしい」と訴えましたが、支援を得ることはできませんでした。
行政に頼れないなら、自分たちで何とかするしかない。
そこで思いついたのが、不特定多数の人から資金を集める「クラウドファンディング」です。
6月末までを期限にしていますが、すでに目標の3分の2を超える金額が集まっています。
保護者も、新たな場所に生まれ変わることに期待を寄せています。
「昼間学校に行ってなくても、認められる場所としてご近所の方々と過ごせれば、すごく心温まる大切な場所になると思う」。
21 авг 2024