【乗車記】筑豊電気鉄道 黒崎駅前−感田
工業が盛んな「鉄都」北九州市八幡西区の黒崎から、筑豊地区を通って博多までをつなぐ計画で作られた筑豊電気鉄道。
しかし実際は直方の先にある、八木山峠にトンネルを掘る財力がなかったため、現在の直方止まりとなりました。
かつて北九州の物流・人流を支えた西鉄北九州線は廃線となりましたが、筑豊電鉄は今なお人々の生活に近い場所を走り抜けています。
人々が駅のことを「電停」と呼ぶのも、一部路面電車の軌道区間があった西鉄北九州線の名残かもしれません。
黒崎駅前から二駅の熊西で分岐し、折尾まで向かう路線が最後まで残っていましたが、それも2000年に廃線となっています。
始発駅の黒崎駅は北九州市では小倉に次ぐ第二の都市となっていて、今は閉業してしまいましたがそごうデパートもあり、多くの人が訪れる街でした。
JRの黒崎駅もあるのに筑豊電鉄の需要はどこにあるのか、と思われるかもしれません。
しかしJRの駅というのは住宅地から少し離れた、各自治体の町の中心に位置していることが多く、そこまで向かうのにバスや車に乗らなければいけません。
一方筑豊電鉄の電停は、バス停と同じように生活の中を走り抜け、また短い間隔で設置されており、黒崎駅まで向かうのに非常に利便性が高いです。
また、途中の停車駅、例えば小屋瀬や中間など商業施設があり、ちょっとした買い物、もしくは通院などにも使われています。
そんな筑豊電鉄の、沿線の風景をお楽しみいただければと思います。
15 сен 2024