冬の観光シーズン、外国人客で沸いているのは、「ニセコ」だけではありません。
平日も外国人観光客で大にぎわいの富良野スキー場。
さらに、街のいたる所にも外国人の姿が…。そのお目当ては??
オーストラリア人
「富良野では、本物の地元の雰囲気を感じられるわ」
海外のスキー客から注目を集める富良野。
その、“ニセコとは一味違う”魅力をもうひとホリします。
コロナ禍が明け、外国人観光客が戻ってきた富良野。
今年度上半期の外国人宿泊客は、およそ5万7000人と、コロナ前を上回りました。
さらに、スキーシーズンに入り、その勢いは増しています。
富良野市商工観光課 笹田武志観光係長
「やっぱり海外の方も、北海道、富良野の雪質に注目してくださっていますので、僕らもその雪質が他のエリアと比べてどう違うのかっていうことを、もっと見せていけたらいい」
そこで、今シーズンから本格的に始まったのが「盆地パウダープロジェクト」です。
富良野の、盆地特有の「ふわふわ」で「サラサラ」の雪質を、北見工業大学の協力で、「ふわサラ度」として数値化しました。
降る雪が「ふわサラ度」50以上なら、極上のパウダースノー。
5日先までのふわサラ度の予測を、ホームページで公開しています。
取材した日は季節外れの暖かさでしたが、パウダースノーを求めて来た海外のスノーボーダーも…。
イギリス人
「ワタシハ イギリスジン デス』『きょうのはすごい悪いけど、いつもはスーパーさ! スゴイ ユキ」
中国人
「多分あすの夜は雪が降るから、あさってには日本のパウダースノーをここで楽しめると思うよ」
さらに、外国人観光客に好評なのが、スキー場と地元の飲食店との「近さ」です。
富良野市商工観光課 笹田武志さん
「スキーを楽しんだ後、市内の飲食店でご飯を食べるっていうのも、すぐ手軽にできるので、そのあたりが魅力。車で10分の距離で駅から来れるっていうところが大きい」
そこで、地元の飲食店で作る組合では、14日、コロナ前まで恒例だった「ビールパーティー」を4年ぶりに開催。
外国人客が伝統芸能「弥栄太鼓(いやさかだいこ)」も体験するなど、国際交流で盛り上がりました。
オーストラリア人
「とっても楽しい!」
「実際、数日前にニセコにも行って、両方を訪れたけど、ニセコはより商業的だった。そこは富良野は控えめで、本物の地元の雰囲気を感じられたわ」
スウェーデン人
「地元の文化も楽しんだよ!今夜みたいにね!」
こうした思いは、地元の人たちも同じです。
富良野料飲店組合 中村吉明組合長
「富良野の強みって、このように地元の人と海外の人たちが、一緒に遊べるっていうか楽しめるっていう環境が、ちょっとニセコさんとは少し違う部分であるのかな」
富良野ならではの「雪」と「オモテナシ」で、その魅力を積極的にアピールしています。
一方で、富良野には”悩み”もあります。
富良野市商工観光課 笹田武志さん
「多くの観光客の方来てくださっているんですけれど、富良野についてからの足の問題ですね移動手段」
「スキーを持って朝スキー場に来ようと思ってるとお客さんが溢れて、そもそも乗りたかったバスに乗れなかったですとか、富良野市民の方もそれを利用しますので、そこに乗れなかったとかっていうようなお話は、聞いていたりはします」
「それと、コロナの間で、お店が、飲食店が減ったっていうところも影響ありまして、食べるところの問題が大きい」
富良野の人気が高まるほど、観光地特有の課題が浮き彫りになってきています。
今回、取材した外国人の方の多くが、ニセコと富良野の両方を訪れていましたが、富良野ならではの“地元感”が好きという声が多かったんです。
その一方で、富良野の課題もあります。
交通手段の面では、「路線バスの混雑」と「タクシー不足」。
さらに、「飲食店の数」も不足していて、特に悩ましいのが、「飲食店の人手不足」だということです。
夜遅くまでお酒を飲んでいると、タクシーがつかまらず交通手段がなくなるので、客が飲みに行きにくいだけでなく、夜に飲食店で働く人も集めにくいということです。
また、地元の人にも冬を楽しんでほしいという企画があります。
富良野市民限定で、富良野スキー場のリフト券と、スキー・スノーボードのレンタルが、通常料金の半額になります。
(例)1日券通常7000円のところ、富良野市民は3500円
ニセコでは、飲食店の料金が高騰していましたが、富良野は、多くのお店が、以前からある地元の人も利用する店で、原材料高騰による値上げはあっても、高級飲食店が続々とできるような状況では、今はないようです
地元の人と観光客が、一つのマチの中でどう関わっていくのか、富良野スタイルの今後に注目です。2024年02月16日(金) 18時52分 更新
#北海道 #ニュース #HBC
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15 фев 2024