from IMERUAT 3rd Album "Far Saa Far"
Music & Lyrics by Masashi Hamauzu
www.imeruat.com
Vocal : Mina (IMERUAT)
Cello : Takahiro Yuki
Violin : Koichiro Muroya
Violin : Aya Ito
Viola : Masako Mabuchi
Guitar : Takayuki Sasaki
子供の頃、学校の帰り道によく小石や雲や枯れ葉を見て、気持ちを伝えていました。
その存在を気にすることが出来た一期一会に運命を感じていました。
「これまでも他にいなかったと思うけど、
これからもあなたを気にする存在は自分以外にいないはずだ」と。
そして、しかし僕はずっとここにいるわけにはいかないから、と伝えて去っていました。
後ろ髪を引かれる思いからか、何度もその小石の方を振り返ったり、
散りじりになっていく雲を眺めていました。
そして同時に、一期一会すらない、無数の存在があるという事実に無力をも感じていました。
ひとりぼっちのまま、誰にも気にかけられないまま、消えていく存在は無数にある。
特に人間は感情があるので、自分が気にかけてもらえなかった小石や雲の立場だったら…、
いや、今はともかく、未来にそんな存在になってしまったら…と恐れていたのでした。
私は友達が作るのが下手だから今でもこの怖さを感じていますが、
戦火の中で、貧困の中で、また華やかな世界の裏で、美しい花の影で、
最期を迎えようとしている「心を持つ存在」の寂しさはいかばかりでしょう。
ルフルールの「あなた」はそんな「会ったことのない人のこと」を指しています。
自分がもしそんなひとりぼっちの立場で、
会ったこともない人のための歌があると知ったら、
とても嬉しいんじゃないかと思ったのです。
だからこれは今聴いて下さっているあなたのための音楽ではないかもしれません。
しかし、もしそうなら一緒に「会ったことのない人」に気持ちを伝えてほしいと思います。
そして、もしあなたが本当にひとりぼっちだとしたら是非聴いて下さい。
あなたの存在も知らないし、あなたとは決して巡り会うことは出来ないけれど、
でも、そんな人に気持ちを届けたい、と思っている人はきっといるはずだと、
遠い未来にいつか共鳴する日が来ると信じています、と。
20 апр 2017