1300度の本焼きの炎をくぐってきた器を待っているのは、最後のお化粧、「上絵付け」です。有田での赤絵(色絵)の始まりは、17世紀中頃のこと。それまでは素朴で清楚な染付だけでしたが、呉須のブルーの上に色彩が表現できるようになったのです。上絵付け師(赤絵師)の技によって生み出される染錦は有田が原点で、高度な色彩調和が要求されます。巧緻な線、精妙な濃み。上絵付け師の手には「最後の化粧」という使命や、有田の伝統がずっしりとかかっています。それにもかかわらず、修練を重ねてきた職人たちの筆運びは実にあざやかです
13 янв 2010