中嶋朋子 さん『草の想い』　from 大林宣彦監督『ふたり』 

多くの人が１０月２７日前後に「千津子の事故現場」を訪問するはずです。 私は、２０２２年１０月２７日、２８日、２９日の３日連続で訪問し、その際、吉田邸前において多美重さんにお会いしてしまいました。 彼女が映画「ふたり」の撮影スタッフに加わったことで、吉田邸前での撮影が実現したそうです。 そのラストシーンで、石田ひかりさんが演じた制服姿の実加が尾道市東久保町の坂下から現れますが、実はその地点は、１９５３年８月に小津安二郎監督が筒湯小学校の木造校舎を撮影するためにカメラをセットしたポジションだったのですよ。 尾道市東久保町で映画「東京物語」のロケがあった際、大林宣彦少年は１５歳でした。 だから、映画「転校生」で小林聡美さんが演じた斉藤一美の１５歳の誕生日は「１９８１年７月１２日（日曜日）」だったのです。 「東京物語」のラストシーンで筒湯小学校木造校舎の教室から平山京子先生が汽車を見送る場面に注目してくださいね。 京子先生の背後に映り込む「１９５３年７月の暦」で、その月の「１２日」がいったい何曜日なのか確認してください。

本日、あなたに是非知ってほしいことがあります。 本日は２０２４年８月１６日（金曜日）です。 １９５３年８月１６日（日曜日）の早朝、笠智衆さんと原節子さん出演の映画「東京物語」の名ゼリフ「あぁ、綺麗な夜明けだった、あぁ、今日も暑うなるぞ。」の場面は、浄土寺の境内で小津安二郎監督によって撮影されました。 今からちょうど７１年前のことです。 映画「ふたり」の冒頭シーンで現れる幼少の頃の千津子と実加が通っていた小学校は、実は「尾道市立筒湯小学校」なのです。 同映画の中では語られていませんが、同校は、映画「東京物語」で香川京子さんが演じた平山京子先生の勤務先とされた学校です。 また、映画「ふたり」のラストシーンには、「千津子の事故現場」へ向かって坂下から実加が現れるのですが、その地点は、１９５３年８月、小津安二郎監督が筒湯小学校の旧木造校舎を撮影するためにカメラをセットしたポジションそのものなのです。 「千津子の事故現場」を過ぎた辺りからは中嶋朋子さんの背中が映るのですが、その背後にあるものが同校なのです。 大林宣彦監督とそのスタッフはこの事実を語りませんでしたが、映画「転校生」で小林聡美さんが演じた斉藤一美の１５歳の誕生日が「１９８１年７月１２日（日曜日）」に設定された理由も、実は、筒湯小学校の教室の黒板に掲げてあった「１９５３年７月の暦」と関係があります。 汽車に乗った平山紀子のことを京子先生が筒湯小学校の教室から見送る場面を注視してください、本当に驚きますよ。