中能島欣一作曲 さらし幻想曲(1943)
三味線:深海さとみ、十三絃箏:福永千恵子、尺八:坂田梁山
昭和18年に作曲された箏・三絃・フルートの為の三重奏曲です。“さらし”とは、布を川に晒す作業においての川の流れ、晒された布の動き、四季の移ろい等を表現したものであり、この曲は古曲の「さらし」から幾つかの旋律をもとに、更に即興的に変化・発展させています。一章は箏の短いソロから始まり、突然現れるさらしの手が転がり落ちるように幻想の世界へ巻き込んでいき、各パートが追い打ちをかけるようにさらしの手で追っては離れるように飛び交います。二章は一転して終始穏やかで美しい旋律が流れます。三章は一章と同様リズミカルに展開し、最後は箏の三連符を用い華やかに終わります。
中能島欣一先生は山田流の箏・三絃の名手として名高く、藝大でも指導をされておりました。丁度同時期に私達も在籍しており、先生の音や矍鑠とした御姿は今でもはっきり憶えております。この度は山田流の細棹三味線ではなく生田流の中棹三味線、箏は生田流の角爪、そしてフルートではなく尺八で演奏いたします。(深海さとみ)
The 箏 KOTO spin-off
2023年10月4日
すみだトリフォニーホール 小ホール
LIVE収録
【助成】公益財団法人東京都歴史文化財団
アーツカウンシル東京[東京芸術文化創造発信助成]
【後援】(公財)日本文化藝術財団、邦楽ジャーナル
【主催】The 箏KOTO 実行委員会
【マネージメント】東京コンサーツ
16 окт 2024