南部牛追い唄(岩手県民謡)
伊藤久男 歌 昭和31年
松尾健司編曲
尺八:菊池淡水(日本民謡の会創設者、名人)
1956・6発売コロンビア レコード番号A-2584
昭和の初期、我らがテナー藤原義江は、日本のオペラ歌手や声楽家は西洋のクラシック音楽だけを唄っていい気になっているのではなく、日本の歌をどんどん歌いそれで外国人を感動させていくようでなければいけないという信条をもっていた。そしてミラノ スカラ座のオーケストラをバックに歌劇のナンバーと同時に、「荒城の月」「富士山見たら」「この道」「波浮の港」などはじめ日本歌曲や民謡を多く唄っていた。この藤原は、しばらくしてすでに大衆歌曲に身をおきながら、枠に収まり切れないベルカント唱法の伊藤久男に巡業先などであっては、自らの心情を託すかのように日本の抒情歌を唄い続けてくれと後押ししていたという。
「南部牛追い唄」は昭和の初期に藤原はテノール歌手として、伊藤はハイバリトンで昭和31年に残している。
8 сен 2024