今日お話しする内容です。
①頭痛の種類
頭痛のほとんどが、偏頭痛と緊張型頭痛とこの2つの混ざったものなんです。それらの見分け方をお話します。
②偏頭痛と関係するめまいである、前庭性片頭痛という病気を説明します。
実はこれ、2012年に診断基準ができたので、勉強していない医者は知りません。
③頭痛で最も頻度が多い緊張型頭痛と関係する、首コリめまいのお話し。
④めまいがなくても病院に行くべき危険な頭痛についてお話ししていきます。
頭痛の原因1位の緊張型頭痛と2位の片頭痛との見分け方を、まず初めに知ってほしいです。
＃新潟 ＃耳鼻科 ＃新発田
0:00 タイトル
0:46 目次
1:28 ①偏頭痛と緊張型頭痛
3:44 A：片頭痛の見分け方
4:19 B：緊張型頭痛の見分け方
5:00 C：簡単な見分け方
5:48 混合型と慢性片頭痛
7:03 ②前庭片頭痛
8:15 片頭痛の予防方法
9:12 ③緊張型頭痛のめまい
10:05 緊張型頭痛の治し方
11:06 ④危険な頭痛
12:33 おわりに
頭痛で一番多い緊張型頭痛は、頭が締め付けられるような痛みです。
殆ど毎日あり、首や肩が凝っています。
痛みは、こりのある後頭部からこめかみ、頭全体まで及びます。
この頭痛は、孫悟空の頭の輪をはめられたみたいで一瞬でいいから輪を外してほしいくらいと表現する人もいます。
頭首肩におもりをのせられたみたいで頭がつぶれそうだと感じる人もいます。
頭痛があっても、日常生活にいちじるしく支障を来すほどではない痛みです。
その痛みも体を動かすと和らげることが出来ます。
散歩とか体を動かす運動で痛みが紛れます。
一方で、片頭痛の痛みは体を動かすと痛くなります。
片頭痛は動くのも耐えがたい、激しい痛みが特徴です。
痛みを10段階に分けたとしたら、9から10の痛みの強さという方が多いです。
頭痛の時に静かな暗い部屋でジッとしている方が楽だと皆さんおっしゃいます。
動けないくらい痛い、光もまぶしいとなれば片頭痛です。
片頭痛と言っても、片側の頭痛とは限らず、両側が痛い人も3から4割もいます。
頭痛がひどくなったときに脈うつ感じがする。
頭全体が割れるように押しつぶされる、
首の後ろから後頭部に石をのせられたように痛むというのも片頭痛です。
あれっと気付かれた方もいるかもしれません。
この首の後から後頭部の痛みは緊張型頭痛でも特徴的でした。
実は、頭の痛みの感じや痛い場所などでは、この2つの頭痛の区別が付けられません。
後頭部が痛いから、緊張型頭痛だとか、こめかみが痛いから、片頭痛だとは診断ができないんです。
どうすればよいか、それは、
A：頭痛以外の症状に注目することです。
頭痛で苦しんでいる時に、次の４つの苦しさがあったなら、片頭痛です。
１ 頭痛があったときに胃の不快感や気持ち悪さがある。
２ 頭痛がないときに比べて光がまぶしかった
３ 頭痛で、1日以上やらなければならないことたとえば勉強や家事、仕事ができなかった
４ 頭痛の時に普段より臭いを敏感に感じる
これらに何個も、当てはまれば間違いなく片頭痛です。
頭痛の話はここまでで、やっとめまいのお話しをします。
めまいが片頭痛と同時もしくは、その後に、起これば、前庭性片頭痛です。
この前庭性片頭痛は、最近見つかった、新しい病気です。
2012年に診断基準ができたばかりなので、まだ知らないドクターもいます。
研究も進んでいないので、まだ原因がハッキリせず、特徴的な検査もないので、診断が難しい病気です。
なぜなら、片頭痛の前後に5回以上めまいがあれば疑いとされるからです。
こんなめまいが特徴的とか、めまいがどれくらいの時間続いていれば、この病気だとか決まっていません。
何もしていないのに急に目の前が回り始めたというめまいでも、
頭を大きく動かすとクラっとするめまいでも、
テレビを見ていたら画面がグラグラ揺れてきたなんてめまいでも、いいのです。
数分のめまいでも、数時間のめまいでもすべて当てはまります。
耳からくるメマイで有名なメニエール病にも似ています。
耳鳴りや耳のつまりとともに回転性めまいが数時間続くようなめまいも、
片頭痛があれば前庭性片頭痛の疑いとなります。
まだこれから研究が進んでいく病気なので仕方がないのかもしれません。
治療も確立したものがありません。
片頭痛を予防することで、めまいの回数を減らせると考えられています。
片頭痛にならないようにすれば眩暈もしなくなるわけです。
そのために大事なことは、片頭痛が起きるきっかけを知って、それを避けることです。
片頭痛を起こすきっかけは、人それぞれ違います。
食べ物だったり、天気だったり、睡眠不足、ストレスやホルモンバランスだったりします。
頭痛学会が予防体操を発表しています。それを紹介します。
片頭痛は動くと痛くなりますので、頭痛がない時に行うようにしてください。
両腕を水平にして、肘を曲げてください。
このまま、頭を動かさずに肘を左右に水平移動させましょう。
首の頸椎から背骨に沿って縦に走るインナーマッスルをほぐすのが目的です。
首や背骨の、ま後ろの筋肉に意識を集中して、肘をリズミカルに2分間動かしてください。
もう一つ眩暈を引き起こす頭痛は、緊張型頭痛です。
緊張型頭痛の人の約6割が『ふわふわしためまい感』を伴うと報告されています。
座っているときに、頭の中が揺れた感じが常にする。
立って動いていると、動作の後にクラっとする感じも含まれます。
緊張型頭痛は、首から頭にくっつく筋肉やこめかみの筋肉が凝り固まって、神経が刺激されておこります。
後頭部からこめかみ、頭全体が締め付けられるように痛くなります。
吐き気はなく光や音などで悪化することはありません。
このように、首コリの頭痛ですので、首コリが原因のめまいを引き起こします。
後頭部の緊張が、首の骨の後ろを走る、交感神経や血管を圧迫します。
そのため、脳に血液がまわりにくくなり、クラっとしためまいやふわふわしためまいが起こると考えられています。
これについてはコチラ動画で詳しく解説しています。是非参考にしてください。
これを解消する方法は、首のマッサージや体操をすることです。
首の後ろの筋肉を、軽い力でほぐしていってください。
お風呂や、シャワー、温めたタオルで後頭部を温めることも良いと思います。
後頭部の血液の流れを良くしましょう。
ただし、首をぐるぐる回すような体操は絶対にしないでください。
頭を支えることにつかれている首の筋肉にさらに負担をかける運動だからです。
疲れが更にたまってしまいます。
その代わりに肩を動かす運動をしましょう。
日本頭痛学会もオススメしている肩回し体操です。
肩から首の後ろに回る僧帽筋をストレッチします。
肘を曲げて、握りこぶしを鎖骨のあたりにもってきます。
そこから腕ではなく肩を回してください。
後ろから前へ、上着を脱ぐ感じでまわします。5から10回。
そのあとは後ろから前へ、リュックサックを背負う感じで5から10回まわしましょう。
肘を意識して大きく回し、肩甲骨が動いていることを感じましょう。
肩がゴリゴリとなって、気持ちいいなと感じていたらOKです。
さて最後に、危険な頭痛のおはなしをします。
これらの頭痛があればためらわずに病院を受診してください。
３つあります
1つ目が突発的にでてきた数秒以内に最強になる頭痛です。
雷鳴頭痛といわれ、雷に打たれたような1舜でおこる強い頭痛のことです。
バットで頭を殴られたような痛みという人もいます。
くも膜下出血の可能性があるからです。
CTをとるひつようがありますので必ず病院を受診してください。
2つ目は、頭痛がしているとき、下の顎を胸につけようとすると痛みが強くなる場合です。
痛すぎて、反射的に無意識に後頭部が硬くなって、アゴをむねにつけることができなくなります。
これは脳炎や髄膜炎のサインです。熱がでていればより濃厚です。
3つ目は、頭痛薬の飲み過ぎによる頭痛です。
頭痛薬を飲む回数が過剰になりすぎて、頭痛薬が利かなくなる病気です。
頭痛を和らげるために毎月、月に15日以上頭痛薬を飲んでいる人があてはまります。
本来薬を飲むほどでもない、わずかな刺激でも、脳が痛いと感じている状態です。
薬が効かない頭痛に変化してしまっています。
痛くなると心配だから薬を飲んで置こうと考えると回数が増えていきますので注意してください。
頭痛薬を飲む回数が増えると、頭痛薬に依存していき、薬物乱用頭痛になってしまいます。
病院を受診すれば、適切な薬を飲むことで回数を減らすことができます。
薬を飲む回数が多くなったと感じているひとは、市販薬を使い続けることなく病院を受診してください。
以上頭痛が原因のめまいの病気についてお話ししました。
8 июл 2024
