トップが変われば施策も変わる。奈良県の新知事が前知事の事業をバッサリです。
(奈良県 山下真知事)
「無理があるというような計画が少なからず見られたというのが率直な印象でございます」
今年5月に就任した奈良県の山下真知事は6月12日、県が今年度に予算を投じて実施するとしていた19の事業について、予算の執行を一部もしくは全て中止する方針を発表しました。対象となった事業には、2000m級の滑走路を備えた大規模広域防災拠点の整備などのほか、荒井正吾前知事の悲願で肝いりだった政策“近鉄線の移設”も含まれています。
(奈良県 荒井正吾知事※当時 2020年取材)
「平城宮跡内の鉄道移設を基本として協議していくことで(国から)合意されました」
甲子園球場30個分の広さを誇る世界遺産・平城宮跡。そのど真ん中を近鉄電車が横切る独特な風景となっています。荒井前知事はこの線路を遺跡の外へ移設する計画を進めてきました。
景観問題もさることながら、もう1つ大きな理由が「開かずの踏切」問題です。遺跡の西にある近鉄大和西大寺駅は3つの路線が交わっていて列車の行き来が多いことから、付近は「開かずの踏切」となっていました。
(利用者 2020年取材)
「全然開かないです。電車の遅延があると、この間は30分くらい待ちました」
「(待つのは)慣れています。15分くらいまでは待てます」
県は線路の迂回と駅の高架化として総事業費2000億円の大型計画を立て、今年度も12億5000万円を計上していました。しかし山下知事は、近鉄線を今のまま平城宮跡内に残す一方、大和西大寺駅の高架化については行う方向で検討するとして、予算の一部を執行中止としました。
(奈良県 山下真知事)
「平城宮跡内は現行通りのルートを通過させるというのを中心に、今後、市や国土交通省と協議をしていきたい。奈良に来た観光客は、まずあの風景を見て『Wow!』と言いますから。奈良を訪れる観光客に車窓から見てもらうことの意味が非常に大きいんじゃないかと」
前知事が決めた事業を次々と見直す新知事の方針について奈良県民に聞きました。
「やっぱり予算もきつい中、改革していった方がいいと思いますよ、僕は」
「新しい方は全く斬新に考えて、全部切り替えてやってもいいかなとも思います」
「財政を良くしようという気持ちはわかるけど、いっぺんにやるのはいかがなものかなとも思う。良いか悪いかは結果を見ないと」
大なたを振るう新知事のコストカット方針。今後の奈良の発展にどのような影響を与えるのでしょうか。
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3 окт 2024