冷え込む日が続き、水道の凍結が心配な季節になってきました。
特に年末年始は凍結件数が多く注意が必要です。
水が出ないだけではなく、水漏れなども引き起こす水道の凍結を防ぐ方法とは?
天井から滝のように流れ落ちる水。
水道管が凍結し破裂したとみられる水漏れです。
共同住宅の上の階での凍結がこんな悲劇に。
帰省や旅行で家を空けることも多い年末年始は特に注意が必要です。
昨シーズンは…。
札幌市水道局 山岸 聖さん:「12月から1月の2か月だけで凍結の修繕件数が1万件を超え、水道局への電話の問い合わせも4000件を超えた」
強い寒波に見舞われた2021年の正月。
最高気温が0度を下回る“真冬日”が続き、1日の凍結修繕件数が1000件を超える日が連続しました。
凍結を防ぐのに重要なことは?
札幌市水道局 山岸 聖さん:「水抜きをすることが一番確実」
決め手は水抜き。でも、正しい水抜きの方法、ちゃんとわかっていますか?
失敗しない水抜きの仕方を、住宅管理のプロに教えてもらいました。
まずは、水抜きをするための装置の場所を確認しましょう。
常口アトム 片岡 研太さん:「木造か鉄骨・鉄筋かなど、建築構造によって分かれる。鉄筋・鉄骨のマンションは共用廊下に扉があり、開くと水抜きするための栓があることが多い。2つのハンドルがあり、給水を止める止水栓と、水道管の水を排水する水抜栓が別々になっている」
部屋番号などで自分の部屋のものであることを確認して、まず部屋への給水を止める止水栓を時計回りに回し、閉めます。
続いて室内の配管にたまっている水を抜く、水抜栓を時計回りに回します。
木造の建物の場合、これらの装置は室内にあることが多いといいます。
常口アトム 片岡 研太さん:「ハンドルやレバーが床や壁から独立して出ているタイプのものが多い。壁に操作パネルがあり、電動で操作できるものもある」
この場合はハンドルやパネルを操作して水を抜きます。
鉄筋、木造ともに、これで終わりではありません。
室内の水道管から水を抜かなければなりません。この時、注意するのが…。
常口アトム 片岡 研太さん:「お湯と水があるので、まず水側を抜く」
ハンドルは一つでも水道管が水とお湯の二つに分かれているので、両方の水を抜きます。
さらに、蛇口についているこの部分に注目。
常口アトム 片岡 研太さん:「ギザギザになっている所が水を抜くねじとなっていて、たまっている水を抜くことができる」
キッチンや洗面台周りにある、このねじを緩め水を抜きます。
受け皿がない場所ではバケツなどを用意しましょう。続いて浴室です。
常口アトム 片岡 研太さん:「まず、カランの水を抜きます」
こちらも水とお湯、両方の水抜きをします。忘れがちなのが…。
常口アトム 片岡 研太さん:「シャワーも水とお湯を抜きます」
ホースの中に水が残らないように、低い位置で水を出すのがポイントです。
トイレも忘れてはいけません。
常口アトム 片岡 研太さん:「タンクに水がたまっているので、タンクの中を空にします。温水洗浄便座にも水が残っているが、最近のものは凍結の防止装置が働いてくれるので、電源だけは抜かないように」
また、給湯器も凍結防止装置がついているものが多く、電源やブレーカーは落とさない方がいいといいます。
しっかり水抜きをして水道凍結を防ぎましょう。
水道管が凍結しやすい条件は、以下の通りです。
・気温がマイナス4℃以下
・最高気温が0℃未満の日(真冬日)が続く
札幌市は年末年始を含め「真冬日」の予想となっていて「水道管凍結の条件」にあてはまっています。
札幌市水道局のホームページでは水抜きの方法が解説されていますので参考にして、家を不在にしても凍結しないよう対策をしましょう。
24 дек 2021