メジャーリーグの球団やWBCで日本人選手の通訳を歴任。スポーツ&コミュニケーション専門家の小島克典さんにお話を伺います。
■元MLB通訳が解説 “選手との距離感”とは?
上村彩子キャスター:
2年間、サンフランシスコジャイアンツとニューヨークメッツで日本人選手の通訳を務めた、スポーツ&コミュニケーション専門家の小島克典さんにまずお聞きしたいのは、“選手との距離感”についてです。
水原一平氏は大谷選手を公私共にサポートをしていた印象がありますが、大谷選手の口座から6億円を窃盗という報道もありました。お金の管理もできるような距離感だったんでしょうか?
スポーツ&コミュニケーション専門家 小島克典さん:
該当する選手が独身か既婚かによって、通訳と選手の距離感が、すごく大きく分けると2つに分かれると思っています。
大谷選手は昨年まで独身だったので、既婚の選手に比べると、通訳への依存度や、通訳と接する時間が長かったんじゃないかと想像しています。
ホラン千秋キャスター:
そうなると、個人的な用事であったり、私的な出来事にどこまで関わりうるんですか?
小島さん:
通訳の仕事は、アスリートがグラウンド上でのパフォーマンスを最大化するためのコミュニケーターとしているので、それは本当にアスリートそれぞれだと思います。
「球場外の事はわからない、言葉がわからないから全部やって」という選手もいるでしょうし、それも含めて「異文化の生活を楽しみたいから、できるだけ自分でやりたい」という選手も中にはいますし、そこは人それぞれですね。
井上貴博キャスター:
「全部やって」というのを具体例で言うと、お金の管理とかも入るんですか?
小島さん:
お金の管理が入る方も中にはいると思います。
井上キャスター:
大谷選手と水原氏も特殊で、大谷選手が免許を持っていなかったから免許を持つまでは水原氏がドライバーとしてずっと車を運転していた。つまり命を預けていた。そういうこともあるわけですか?
小島さん:
実際ありましたからね。例えば、アスリートと通訳が10組いたら、関係性というのは10通りあって、様々だと思うんです。
ホランキャスター:
そうすると、通訳業務だけではなくて、かなり多くのことを求められるということになりますよね?
小島さん:
通訳っていうと、第1想起では、記者会見の横にいることやヒーローインタビューでマイクを向けられるなどの印象が強いと思うんですが、それは多分15とか20ある仕事のうちのたった一つに過ぎなくて、それよりもっと神経を使うのは、試合前のミーティングだったり、次の3連戦シリーズの情報で、どの情報をどのタイミングでアスリートに与えるか、または与えないかとか、そういうことを含めると、多岐にわたる仕事ではあると思います。
ホランキャスター:
マネジメント業務みたいなものもやるんですか?
小島さん:
球場の中でのマネジメントの領域は入ってるとは思いますね。
井上キャスター:
小島さんの経験を思い返してみて、「これはちょっと行き過ぎてるからできないです」と断ったケースとかもあるんですか?
小島さん:
私はあまりなかったです。常に言い聞かせてたのは、私の雇用元は「アスリート」ではなくて「球団」なんです。
私はサンフランシスコの球団とニューヨークの球団と2球団で雇用されていたんですが、「雇い主は球団だ」というのは常に意識していました。
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4 окт 2024