番組名:ベスト30歌謡曲(だと思われます)
「妖精の詩(ようせいのうた)」は、アグネス・チャンさんのデビュー曲「ひなげしの花」に続く2枚目のシングルです。(1973年4月10日発売)
本を読むことが大好きだった小学生の私は、この歌に出てくるメルヘンチックな比喩や美しい言葉の数々(「風の吹く草笛」や「水晶の絵具箱」「太陽のガス灯」「星の靴履く少年」など)を聴いて、なんて素敵なんだろう…!と思っていました。
どなたの作詞かと思ったら、フォーク・クルセダーズやサディスティック・ミカ・バンドの作詞を担当した松山猛さんでした。作曲は加藤和彦さん。
加藤・松山コンビは、「妖精の詩」やアルバム曲など6曲をアグネスに提供しています。
アグネスは香港出身。当時17歳。前年の1972年11月に「ひなげしの花」で日本デビューしました。
ご本人は香港でフォーク歌手としてすでに活動していたので、日本でも当初はフォーク・シンガーとして売り出す方向だったそうです。デビュー当時のプロモーションビデオやブロマイドでは、アグネスはロングのワンピースにギター姿でした。
でも、衣装をミニスカートに変えたことで人気が急上昇。(彼女の白いハイソックスと白い厚底靴がとても可愛いくて、私はすごく憧れていました。)
「ひなげしの花」も「妖精の詩」もオリコンで最高5位、続く「草原の輝き」は最高2位と大ヒット。アグネスはフォーク・シンガーではなくアイドルとして人気を獲得して行きました。
(1973年の年末には、日本有線大賞新人賞、日本歌謡大賞新人賞、日本レコード大賞新人賞を受賞しています。)
我が家には「妖精の詩」と「草原の輝き」のEPレコードが2枚ずつありました。小学生時代ずっとアグネスの大ファンだったので本当はレコード全部欲しかったんですけどね、同じくアグネスファンだった兄が全部買っていて…親にも「同じレコード2枚も必要ない」と反対され…それでもどうしても欲しくて頑張って買ったのがこの2枚でした。(あぁ、年下の立場の弱さよ…)
そういう意味でも、「妖精の詩」は私の思い出に残る曲のひとつです。
アグネス、ほんと可愛かったです。大好きでした。
13 дек 2021