「DOGLA MAGRA」ドグラマグラ
2008年制作作品
近代西洋思想と日本的価値観の葛藤を描いた問題小説
夢野久作「ドグラマグラ」をもとに、
古典的ロック音楽の形式でその意味を継ごうと試みる音楽作品。
音楽 takaya
文章博士 ムラタアツシ
胎動するは近代の渦 渦ツ渦ツヒ吹きすさぶ
哀しやこころは凍へ枯れはて 青き地下深く惑ふ
「汝、膝を折るか」「跪くのか」
「汝、頭垂るか」「跪くのか」
黄金率を画くきざはし 深くとぐろを為す螺旋
哀れ心意は枯れて腐るか 否や、日輪を求む
「汝、階を踏むか」「日を望むのか」
ど腐れ凍る冷たい真意が
寓意の陰で耀ようてゐる
まぐおうてゐる力と光り
ぐらつく足が螺旋を踏みつ
ああ、ちふかく響くは 月読の歌
「知っていましたか」「僕が」
「こんな」「願いを抱いていたこと」
世の底ひ
さしこむ光が
痛みます
月に憑かれし
一つししむら
月のひかりに照らされて ぼくのりょうてが血に染まる
「痛い」「痛い」「血の色 」
「赤い」
「三界六道輪廻」「堂廻目眩」
「万象一切迷妄」「揺るぐ三世」
ど腐れ果てしこの世の想ひ
蘭麝の香に祝されつ散れ
まぐわしき我が身の光り
来世の遥けき御許に捧ぐ
7 авг 2022