今回は6月27日に発売された新作アドベンチャー『岩倉アリア』のクリアレビューとなります。耽美な世界観と幻想的なグラフィック、そして力強いジェンダーメッセージが特徴の『岩倉アリア』は、国内でまだ珍しい「シスターフッド」の物語を見事に描いています。「GL(ガールズラブ)」や「百合」といった要素を経て、女性同士の連帯を描く筆致は素晴らしく、新しい時代の到来を感じさせる、まさに力強い一作です。
また、レビューに入る前に注意点を述べさせていただきます。本作は、RU-vidにおける動画投稿は許諾されていますが、映像については『岩倉アリア体験版』を使用することが定められています。そのため、動画では体験版を元に構成しています。プレイ済みの方からすると、若干齟齬がある部分もありますがご了承ください。それでは詳しいレビューに入っていきましょう。
【目次】
00:00 序文
00:52 『岩倉アリア』とは
02:38 イントロダクション〈一九六六年、あの夏を覚えている。〉
04:50 丁寧なゲームプレイについて
06:14 「まなざし」と自己の獲得について
・「シスターフッド」の物語として
・「まなざし」の暴力性
・ステレオタイプな「まなざし」からの脱却
11:18 結語
30 июл 2024