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☆参考動画
【間違いを恐れるな!(学生への提言) 対話のスペクトラム】
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【対話のスペクトラム】
• 【対話のスペクトラム】年配者相手、 マスク越...
☆参考文献 金間大介: 先生、どうか皆の前でほめないでください, 東洋経済新報社,2022
今回は、「主体性を育てない日本の教育 ~対話を減少させてきたもの~」というお話しをしたいと思います。
現代日本の学生たちの特徴として、
①他者との競争を嫌う
②物事を自分で決めることを嫌う
③目立つことを嫌う
などが挙げられています。
以前の動画でもお話ししましたが、私はここに、
④間違えることを異様に恐れる
を加えたいです。
そしてこの動画では、今の中学とか高校の教員の方々って、自主性って言葉が大好きですけど、今の学校で実際に行われているのは、自主性というよりも忖度性の強要だってお話しもしました。
日本の多くの学校では、子供たちや学生たちに「分からない問題は飛ばして、分かる問題から解きなさい」と教えますよね?
分からない問題に時間をかけて、分かる問題を解く時間が無くなってしまったら“損をする”からです。
子供たちや学生たちだけでなく、親や教員さえも、勉強とは、こういうものだと信じ切ってしまっている感じですが・・・
「分からない問題は飛ばして、分かる問題から解く」は、学びでもなければ、勉強法でもありませんよ。
これは、定められた時間内に他の子より高い得点を取るための“受験のテクニック”です。
新しいことを学ぶのが勉強であり、新しいことを学ばせるのが教育なのであれば、「分かる問題はやらなくていいから、分からない問題を考えなさい」と教えるべきです。
当たり前でしょ?ハナから分かる問題やったってしようがないでしょう?
その上で、「ただし、時間が定められた試験の際は、得点で損をしないように、分かる問題から先に回答欄を埋めておきなさい」というのが正しい指導でしょう。
日本の教育は、多過ぎるカリキュラムの弊害もあるんでしょうが、教育の本質を飛ばして、はじめから受験のテクニックを子どもたちに叩き込んでいます。
このような教育を受けた子どもたちは、将来的に、分かる問題、できる課題は真面目に勤勉にこなすけど、分からない問題は避けて通る大人になります。
私は、言語聴覚士という国家資格のプロフェッショナルを養成する学校で音響学などの科目を教えています。
言語聴覚士は、言葉を発することが困難になる構音障害、難聴などの聴覚障害、のどや胸につかえや不快感などがあってものを飲み込むのが困難になる嚥下障害などがある人のケアやリハビリテーションを実施する専門職です。
これだけ多種類の疾患や障害を担当するわけですから、国家試験の出題範囲はと~っても広くて、特に、聴覚障害は、数学や物理学の知識も必要となる音響学を学ばねばならないから、学生たちは四苦八苦してるんです。
ところで、近年になって資格を取得した言語聴覚士の中には、驚くほど聴覚障害に関する知識が乏しい人がいるんです。
悲しいことに、明らかなデタラメを患者やその家族に言っていたり、あろうことか、そのデタラメをSNSなどで言語聴覚士を名乗って発信している人もいるんです。
そんな人たちの1人に、「国家試験の前に、音響学や難聴について勉強しなかったのですか?」って尋ねたことがあるんですけど、返ってきた答えは「数学とか物理は苦手なので聴覚障害関係は全て捨てて、嚥下に絞って勉強しました。それでギリギリ合格点が取れる計算になるので」
ってことでした。
まさしく、分からない「問題は飛ばせ」です。
こういう人たちに難聴のケアを担当された患者はたまったもんじゃないっすよねぇ。
真面目に学んでいるプロの言語聴覚士の皆さんの名誉のために言っておきますが、もちろん、こういった言語聴覚士は決して多くはないですよ。
ただ、私が関わっている学校では、絶対にこんなことは無いですけど、受験のテクニックを学びと勘違いしている教員および学生が手を組んで、難関の国家試験を突破しようとすれば、こんな人が一定の割合で出てくるのは当然です。
そしてこれは、言語聴覚士の世界だけの話しではないですね。
私が出会ってきた日本の大手企業の経営者や技術者などにも、難しい課題は避けて通り、最初から答えが分かっているような仕事しかやらない人が増えています。
いや、日本社会全体が、難しい課題、問題は見ないようにして、上辺に見える易しい問題を効率的に解くことのみに必死になっているように見えます。
「分からない問題は飛ばして、分かる問題から解く」という考え方に対話は不要です。
人は、分からないことがあるから対話を必要とするんです。
そして、対話が無くなれば、分からない問題は永遠に分からないままになり、その問題が目の前に現れれば避けて通るようになります。
避けて通れないならば、それを解くための模範解答やマニュアルを求め、マニュアルが無ければ出来ないと主張します。
主体的に学び、考え、関連付け、問題解決ができるようになり、生活を営む力を習得していくための教育を受けないまま大人になってしまったので、対話を通して、分からない問題に何らかの道を導き出していく習慣もスキルも持ち合わせていないんです。
でも、今からでも遅くはありません。
周囲の人と日常的に対話をしましょう。そのためには、
周囲の話しをよく聞くこと。
分からないところがあれば、穏やかに質問すること。
自分の意見、考えを伝えること。
対話をスムースに行なえるようになるためには、まずはこちらの動画を見て、そして、
【対話のスペクトラム】
• 【対話のスペクトラム】年配者相手、 マスク越...
対話のスペクトラムの、このエリアを常に動いているよう意識する。
それが、腹を割って本音で話せる、本当に信頼できる仲間を作る最高の方法なのです。
無料アプリ「想いやりトーク」は、そのための一つのツールでしかないのです。
皆さんが、対話のスペクトラムを常に意識した時、このツールは最高の効果を発揮するのです。
今回の耳トレ15秒クイズは、人間の声の周波数成分を、揚げ物を揚げる音の周波数成分に置き換えた擬人化音声を聞いていただきました。
言葉を聞き取る脳の能力が試されます。
あなたは聞き取れるでしょうか?
無料アプリ「想いやりトーク」で練習して、しっかりと伝わる話し方をマスターしてください。
そして、どんな年代の人も、お互いを想いやって穏やかに対話できる国にして行きましょう。
BGM: Pure Green Step by Shimtone
Planned by Shinichi Sakamoto and Tsutomu Tanaka.
Produced by Otodesigners Co., Ltd.
28 сен 2024