現在、機械化された工程から生産されているのは、1929年以来およそ90年の歴史を持つ銀粒「仁丹」です。
甘草(かんぞう)、阿仙薬(あせんやく)、桂皮(けいひ)、茴香(ういきょう)、生姜(しょうきょう)、丁字(ちょうじ)、甘茶(あまちゃ)など生薬は良品を厳選。それら原料を微細に粉砕したものを製丸機に掛け、熟練工の手によって粒の大きさや丸みを調整しています。機械化されたとはいえ原理は創売当時とまったく同じ方法。さらに均一な粒は4日間という時間をかけじっくり乾燥させ、味を壊さず芯まで乾かしていきます。形状の選別や、異物の検知などを経て、合格したものだけを銀箔でコーディング。厳しい品質管理のもとで、1粒の「銀粒仁丹」が出来上がるまでに、およそ8日という時間を要します。多くの工程を機械化してもなお、手間ひまのかかる製品なのです。
10 дек 2017