1997 ASTON-MARTIN V8 Coupe
アストンマーチンV8クーペは1997年から1999年まで生産されたモデルである。
総生産台数は世界で101台の希少車である。
生産と言う言葉はオーダーされた数が101台だけだったと言える。
さてV8クーペであるが馴染みが無い名前だと思うが元々は1970年代にアストンマーチンV8（ムスタング似た顔の車）の後継車として1988年にアストンマーチン、ヴィラージュとして登場した派生車種である。
後にヴィラージュにスーパーチャージャーを搭載して当時の馬力競争に対応した車種を1992年に「アストンマーチン、ヴァンテージ」として550psのハイパフォーマンスモデルを登場させる事になる。
馬力から通称V550と呼ばれたヴァンテージはヴィラージュの前後のフェンダーをワイド化してスポイラーを装着してフェイス廻りの変更やリアデザインの変更したスポーツパッケージモデルである。
さてこのV8クーペであるがアストンマーチンを購入する顧客の要望に応える形でスーパーチャージャー無しで野蛮な加速よりも優雅に乗りたいと考えるユーザーに向けて作られたポルシェ911でいう所の911カレラ、ターボルックの様な存在になる。
日本人の考え方だとヴァンテージの廉価判だと考えるがあくまで顧客のリクエストに応える形で生産されたモデルだということである。野蛮な馬力で加速を楽しむのでは無くNAならでは自然吸気エンジンの優雅さを楽しみたい大人向けのモデルとなる。
当時の日本での新車価格は3320万円と高額でこの時代の他のスポーツカーフェラーリF355は1700万円、ポルシェ911ターボが1680万円であるからポルシェ911ターボとフェラーリF355を購入出来る金額、、廉価版と
言う言葉はふさわしく無いのだ。
当時のアストンマーチンはロールスロイスと同様で手作りで作られていた。
この車両は1997年式と書いてあるが実際に工場をデリバリーしたのが1999年であるからオーダーしてから2年の歳月が掛かったと言える。
高級車のクーペと言うとベンツSクラスクーペやBMW6シリーズを想像するだろうが工業製品と工芸製品の違いの様にこの時代のアストンマーチンはロールスロイスやベントレーの様な手作りの車である。
アストンマーチンの実質的なライバルはベンツやBMW、アウディ、ポルシェ、フェラーリでは無くロールスロイスやベントレーなのだ。
使われている本革もレカロのシートに贅沢にコノリーの最高級レザーを手縫いで張られている。
コノリーレザーと言えばジャガーやフェラーリも使っているがロールスロイスやアストンマーチンの使うコノリーレザーはその中でも最上の最高級品を使っているので触っただけで違いが分かる。
このような車の場合は今になって考えるとパワーよりも優雅に乗るのが正解だとつくづく感じる。
ちなみに２ドアクーペでは有るがリアシートは意外かもしれないが大人がちゃんと座れる位広かったりするのだ。
ポルシェ911みたいにリアシートに座るのにじゃんけん大会を開催する必要は無い。
詳しくは
シーザートレーディングまで。
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6 сен 2024
